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インデックス投資は儲からない!?わかりやすく儲かるかを解説

インデックス投資とは?わかりやすく利回りやリスクを解説【儲からないは嘘】

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モチタケ

・資産5000万円ほどを運用する個人投資家
・平日は東証一部上場企業本社のファイナンス担当(転職4社目)
・投資、副業、転職などのノウハウを配信
・東京都在住、ネコが好き

【保有資格】
・日商簿記1級
・税理士試験(財務諸表論、法人税法)
・CFP(ファイナンシャルプランナー)
・TOEIC900 など

今回は「インデックス投資は儲からない!?わかりやすく儲かるかを解説」ということで、初心者からプロまで投資のメインに据えられる投資手法であるインデックス投資についてその魅力や始め方について解説します。

 

<記事の内容>

  • インデックス投資とは
  • インデックス投資のメリットデメリット
  • インデックス投資に期待できる利回り(儲かる?儲からない?)
  • インデックス投資に関するQA

 

日本ではここ10年ほどで非常に低コストなインデックス投資商品がネット証券を中心に多数販売されるようになって、個人投資家の間でもインデックス投資が一気に広まりました。

 

インデックス投資は、難しい知識も必要なく、頻繁な値動きのチェックも不要なので、投資経験が浅い初心者の方や、普段忙しくて相場を見る時間がない社会人の資産形成に最適です。

 

本記事を参考に中長期の資産形成にインデックス投資を取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

 

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インデックス投資は儲からない!?わかりやすく儲かるかを解説

インデックス投資とは

インデックス投資とは、日経平均株価やTOPIXのようにマーケットの動きを表す指数(インデックス)に連動した運用成績を狙う投資方法のことをいいます。

 

例えば、日経平均株価に連動するインデックス投資であれば、日経平均株価が2倍になったときに、運用資金も2倍になるように運用を行います。

インデックス投資とは?わかりやすい図解

 

インデックス投資をされたことがない方は、インデックス(日経平均株価やTOPIXなど)に連動する運用成績をあげるなんて難しそう。。と思うかもしれませんが、インデックス投資のやり方は非常に簡単です。

 

どうやってインデックスに連動する運用成績をあげるの?

モチタケ
モチタケ

インデックスに連動する投資信託を買うだけでOK

 

ここ10年ほどでインデックス投資が個人投資家の間でも急速に普及したため、インデックスに連動する運用成績を目指すという投資信託がたくさん販売されています。

 

個人投資家がインデックス投資を始める場合は、インデックスに連動する投資信託(インデックスファンド)を買うだけで、インデックス投資を始めることができます。

 

インデックスファンドは、たくさんの投資家から集めた資金をインデックスの構成銘柄に投資することで、インデックスと同じ値動きをするように設計されています。

 

例えば、日経平均株価に連動するインデックスファンドであれば、日経平均株価を構成する225社に投資をすることで、ファンド全体で日経平均株価と同じ動きをします。

 

<インデックスファンドの仕組み>

インデックス投資とは?インデックスファンドの仕組み

 

インデックス投資は初心者でも簡単に始められる投資方法でありながら、資産運用のプロである機関投資家の多くが実践する、現代の投資手法の王道とも言える投資手法です。

 

 

インデックスの種類

インデックスとは、マーケットの動きを表す指数のことを言いますが、インデックスには日経平均株価やTOPIX以外にもたくさんの種類があります。

 

日経平均株価やTOPIXは日本株の値動きを表すインデックスですが、それ以外にも米国株式の値動きを表す「ダウ平均」「S&P500」、全世界の株式の値動きを表す「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」、日本の債券の値動きを表す「NOMURA-BPI(総合)」など様々なインデックスが計算・公表されています。

 

インデックス投資では、このようなインデックスの中から自分が投資したいものを選んで、そのインデックスに連動する運用成績を目指す商品に投資をしていきます。

 

<代表的なインデックス>

インデックス名称地域区分
日経平均株価日本株式
TOPIX日本株式
ダウ平均米国株式
S&P500米国株式
ナスダック100指数米国株式
ユーロ・ストックス50欧州約10か国株式
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス世界約50か国株式
NOMURA-BPI(総合)日本債券
東証リート指数日本REIT(不動産)

 

インデックス投資というと、日経平均株価のように株式市場の動きを表すインデックスに連動する投資と思いがちですが、株式以外にも債券市場の値動きを表す「NOMURA-BPI(総合)」に連動するインデックス投資をしたり、REIT(不動産投資信託)市場の値動きを表す「東証リート指数」に連動するインデックス投資をすることも可能です。

 

このような話をすると、「インデックスの種類が多すぎてどれに投資すればいいかわからない」という投資初心者の方もいるかもしれませんが、投資初心者の方は「全世界株式の値動きを表すインデックス」か「米国株式の値動きを表すインデックス」に連動するインデックス投資をすればOKです。

 

 

インデックス投資を始めたいけど、インデックスの選び方がわからないな

 

モチタケ
モチタケ

初心者は全世界株式か米国株式に連動するインデックスで、インデックス投資をはじめましょう

 

詳しいやり方は後ほど解説していきます。

 

 

インデックス投資のメリット

インデックス投資のメリット

インデックス投資のメリットには以下のようなものがあります。

 

<インデックス投資のメリット>

  • 世界最高の投資家もおすすめするインデックス投資
  • 分散投資でリスクを小さくすることができる
  • 少額から始められる
  • アクティブファンドよりコストが安い
  • アクティブファンドの約8割がインデックスファンドに勝てない
  • 初心者でも簡単に始められる
  • 個別の決算やイベントに左右されない
  • 手間が掛からない(良いインデックスに投資すればメンテナンス不要)

 

一つずつメリットを解説していきます。

 

 

世界最高の投資家もおすすめするインデックス投資

インデックス投資は金融技術の進歩によって投資初心者でも簡単にできる投資手法になりましたが、その有効性は世界中の投資のプロたちが認めています。

 

投資のプロである機関投資家たちの中には、運用資産の大部分をインデックス投資にして、運用資産の一部分だけを「これは」と期待できる資産に運用するという投資手法を行っているケースが多いです。

 

また、投資家として世界最大の資産を築き、世界最高の投資家と言われるウォーレン・バフェットもインデックス投資の有効性を認めていて、自分に何かあった時は彼の資産を以下の手法で運用するようにと話しています。

 

<ウォーレンバフェットの言伝>

「自分に何かあった時は、彼の資産を以下の資産へ投資せよ」

・S&P500へのインデックス投資:90%

・米国短期国債:10%

 

バフェットと同じレベルで銘柄選定や投資タイミングを狙うことは極めて困難なので、一般的なレベルの投資家にとってはインデックス投資が最適解だと言われています。

 

 

分散投資でリスクを小さくすることができる

資産運用に取り組む人であれば、リターンはできるだけ大きく、リスクはできるだけ小さくしたいと思うものですが、投資におけるリスクを効果的に低減される方法が分散投資です。

 

例えば、自分の全資産をトヨタ自動車に投資していた場合、トヨタ自動車が倒産すれば自分の全資産を失うことになりますが、トヨタ自動車・ソニー・ソフトバンクに分散して投資をしていればトヨタ自動車が倒産したとしても自分の一部の資産を失うだけで済みます。

 

日経平均株価に連動するインデックス投資をする場合は、日経平均株価を構成する225社に分散投資をすることになるので、個別株式1銘柄ずつから受けるリスクは非常に小さくなります。

 

また、TOPIXは東証一部に上場する約2000社で構成されるインデックスのため、更に多くの投資先に分散投資をすることができます。

 

 

少額から始められる

インデックス投資をはじめるには、インデックスの値動きに連動する投資信託を購入するのが基本で、そのようなインデックス投資用の投資信託は100円程度から購入することが可能です。

 

インデックス投資は投資のプロも認める投資手法を、お小遣い程度の金額から始めることができるのも大きなメリットです。

 

<インデックス投資は少額から始められる>

  • インデックス投資(投資信託) → 100円程度~
  • 株式投資(現物取引) → 数万円~

 

 

また、先ほどインデックス投資はインデックスを構成する銘柄に幅広く分散投資ができるというメリットを書きました。

 

例えば、日経平均株価に連動するインデックス投資であれば、日経平均株価を構成する225社に分散投資ができるということでしたね。

 

この日経平均株価の構成銘柄への分散投資を、株式の現物取引で同じようにやろうとすると非常に大変です。

 

例えば、日経平均株価を構成する代表的な銘柄であるファーストリテイリング、ソフトバンクグループ、東京エレクトロンの3社を購入するだけでも1,500万円近い資金が必要になります。

 

株式の現物取引で、日経平均株価を構成する225社に投資しようとすると個人ではとても無理なレベルであることがお分かりいただけると思います。

 

<日経平均株価を構成する銘柄の最低投資金額の例>

  • ファーストリテイリング:約900万円
  • ソフトバンクグループ:約100万円
  • 東京エレクトロン:約500万円

→ 最低投資金額が大きいので、個別株では分散投資が困難!

※2021年調べ

 

このように個人では実現するのが難しいレベルの分散投資を、インデックス投資であれば100円程度から簡単に行うことができます。

 

 

アクティブファンドよりコストが安い

インデックス投資では、特定のインデックスの動きに連動する投資信託を使用しますが、このような投資信託のことを「インデックスファンド」とも言います。

 

投資信託には、大きく分けてこのような「インデックスファンド」と、もう一種類「アクティブファンド」があります。

 

インデックスファンドは、日経平均株価やTOPIXなどの動きに連動するようにシステマチックに運用を行う投資信託で、アクティブファンドはファンドマネージャーと呼ばれる投資のプロがマーケットを調査して独自の判断基準に基づいて資産運用を行う商品です。

 

  • インデックスファンド・・・特定のインデックスの動きに連動するように設計された投資信託
  • アクティブファンド・・・ファンドマネージャーが独自の判断基準に基づいて投資を行い、インデックスファンドを上回る運用成績を目指す投資信託

 

投資信託を利用した資産運用をする際には、買付手数料、信託報酬、売却手数料などの手数料が掛かりますが、この手数料の水準はアクティブファンドよりインデックスファンドの方が安い傾向があります。

 

アクティブファンドの信託報酬(投資信託の保有期間に応じて取られる手数料=運用管理費用)は年率1~2%程度のものが多いですが、インデックスファンドの信託報酬は0.1~0.8%程度になっています。

 

一見、手数料の高いファンドはその分高いリターンをあげてくれるように思えますが、投資の世界では、金融機関に支払う手数料が安ければ安いほど投資家のリターンは増える傾向にあります。

 

考えてみればこれは当たり前の話で、お金を増やしたいのに、金融機関に手数料を支払っていてはお金がいつまでたっても増えないからですね。

 

一般的にインデックスファンドの手数料は以下のような理由により、アクティブファンドの手数料よりも安くなる傾向にあります。

 

<インデックスファンドの手数料が安い理由>

  • アクティブファンドのように、決算や経済情勢などの調査
  • 経験を積んだファンドマネージャーを雇う必要がない
  • インデックスファンドは、ファンド内での運用商品の売買が最小限なので取引コストも小さい(アクティブファンドは、市場の動きに応じて銘柄入れ替えをするため取引コストが多く掛かる)

 

 

アクティブファンドの約8割がインデックスファンドに勝てない

前述の通り、アクティブファンドはファンドマネージャーの卓越した運用スキルを駆使して、インデックスを上回るようなリターンを目指す種類のファンドですが、実は米国の研究でアクティブファンドの約8割がインデックスファンドのリターンに勝てないということが分かっています。

 

アクティブファンドがインデックスファンドより高いリターンをあげようとしても、結局インデックスファンドに勝てない理由をまとめると以下のようなものがあるので、アクティブファンドに投資をしていた方は頭に入れておくといいでしょう。

 

 

アクティブファンドのほとんどがインデックスファンドに勝てない理由

①アクティブファンドは、経験を積んだファンドマネージャーを雇う必要があり、人件費が多く掛かる

 

②アクティブファンドは、売買回数が多い(より高いリターンを出すために、銘柄やタイミングを見計らって売買する)ため、売買コストが多く掛かる

 

③アクティブファンドのコストが多くなるのは確実だが、かといってリターンが増えるかは不確実なので、結局は手数料分だけアクティブファンドが不利になる

 

④現在ではマーケットの売買高の大半をプロのファンドマネージャが占めている。アクティブファンドでは、銘柄やタイミングを見計らって売買するが、その売買の相手方(自分が買うときの売り手、自分が売るときの買い手)のほとんどもプロのファンドマネージャーなので、特定のアクティブファンドだけが他を出し抜いて高いリターンを出すのは極めて困難

 

⑤アクティブファンドは、投資家にたくさん販売してより多くの手数料を稼ぐために、株価が右肩上がりで上昇しているテーマで設定されることが多い(将来有望だがまだ株価が上がっていないテーマは、営業員にとってセールストークが難しい)。その結果、割高なテーマ株でアクティブファンドが構成されて、リターンが低くなることがある。

 

モチタケ
モチタケ

アクティブファンドはリターンを高めるために試行錯誤するけど、試行錯誤した結果、コスト高になってリターンが下がるんですね

 

 

初心者でも簡単に始められる

インデックスファンドは投資のプロも実践する最も合理的な投資手法の一つでありながら、投資を始めたばかりの初心者でも簡単に始めることができます。

 

インデックス投資を始めるには、インデックスの値動きに連動する投資信託を買えばいいだけだからですね。

 

一方で、個別の会社の株式などに投資する場合は、日本株だけでも数千銘柄ある株式の中から会社を選んで、タイミングを見計らって買い注文や売り注文を入れていかなければいけません。

 

そのためには当然その業界に関する知識も必要ですし、決算書が読めなければ、今後の株価の見通しも立てられませんね。

 

これに比べると、インデックス投資は非常に簡単で、難しい知識を持っていなくても世界経済の成長による果実を得ることができる投資方法です。

 

 

個別の決算やイベントに左右されない

個別株や、個別の社債などに投資する場合は、その会社の決算やニュースなどに注意を払っておく必要がありますね。

 

個別株に投資をする場合は、投資していた会社が悪い決算を発表して株価が急落したり、その会社の業界に関連するニュースが発表されて株価が大きく動くこともあります。

 

インデックス投資をする場合は、非常に幅広い銘柄に分散投資をされているため、個別の会社や業界の事業にあまり影響を受けません。

 

そのため、日中に急なニュースが飛び込んできたとしてもあわてて売買する必要もないので、平日の日中は仕事があるサラリーマンでも取り組みやすい投資方法です。

 

 

手間が掛からない(良いインデックスに投資すればメンテナンス不要)

一度投資をはじめたら基本的にほったらかしにしでOKなのもインデックス投資のメリットです。

 

経済の流れは日々変わっていくため、個別株などに投資をする場合には時流に合った会社に投資をしていく必要がありますね。

 

ここ十数年を振り返るだけでも、街の書店のかなりの数がamazonに置き換えられましたし、デジタルカメラの多くはスマホに置き換えられました。

 

このように様々な業界や商品が時代のニーズに合わせて新陳代謝されていくので、個別株への投資では随時投資先を見直していく必要があります。

 

一方で、インデックス投資の場合は基本的に銘柄の入れ替えは不要です。

 

というのも、インデックス自体の採用銘柄が時代にあわせて随時見直されていくため、投資家はインデックスファンドをずっと持ち続けているだけで自動的に銘柄の見直しが行われていきます。

 

例えば、日経平均株価の構成銘柄は225社ありますが、この225銘柄は時流に合わせて随時入れ替えが行われていますし、米国を代表する30社で構成されるダウ平均もここ10年余りで10社弱の銘柄入れ替えが行われ、時代のニーズにマッチした企業でインデックスが構成されるようになっています。

 

インデックスの構成銘柄が変わるとそれに合わせて、インデックスファンドの保有銘柄も変わるので、インデックスファンドを持っているだけで自動的に投資先のメンテナンスが行われるんですね。

 

<日経平均株価の最近の銘柄入替>

除外銘柄採用銘柄
2015年日東紡長谷工コーポレーション
2015年平和不動産ディー・エヌ・エー
2016年日本曹達楽天
2016年シャープヤマハ発動機
2017年北越紀州製紙リクルートHD
2017年明電舎日本郵政
2017年東芝セイコーエプソン
2017年ミツミ電機大塚HD
2018年古川機械金属サイバーエージェント
2018年日新製鋼DIC
2019年千代田化工建設バンダイナムコHD
2019年昭和シェル石油出光興産
2019年パイオニアオムロン
2020年NTTドコモシャープ
2020年ファミリーマートネクソン
2020年日本化薬ソフトバンク
2020年東京ドームエムスリー
2020年ソニーFH日本取引所グループ

 

 

インデックス投資のリスクとデメリット

インデックス投資のリスクとデメリット

続いてインデックス投資のデメリットを見てみましょう。

 

<インデックス投資のリスクとデメリット>

  • 投資信託(インデックスファンド)には信託報酬(運用管理コスト)が掛かる
  • トラッキングエラーに注意
  • 元本保証ではない

 

 

投資信託(インデックスファンド)には信託報酬(運用管理コスト)が掛かる

初心者でも簡単にインデックス投資ができる商品に投資信託(インデックファンド)がありますが、投資信託は保有期間に応じて信託報酬と呼ばれる運用管理コストが掛かります。

 

例えば、信託報酬0.2%の投資信託に100万円を1年間投資していた場合、2000円の信託報酬が手数料として徴集されるイメージです。

 

個別株への投資の場合は、一度購入してしまえば保有期間中に手数料は発生しないので、信託報酬が発生する点は投資信託(インデックスファンド)のデメリットではあります。

 

ただし、インデックスファンドの信託報酬は非常に安価で、今売れ筋のインデックスファンドの信託報酬はわずかに0.1~0.3%程度です。

 

また、インデックスファンドを使わずに個別株でインデックス投資をしようとすると(日経平均株価の構成銘柄225社を個別株で買う)、途方もない資金量が必要になるので、少額から簡単に分散投資ができるインデックスファンドのメリットを考えれば負担しても問題ない手数料かと思います。

 

 

トラッキングエラーに注意

トラッキングエラーとは、インデックファンドの運用成績と、実際のインデックスの値動きの差のことを言います。

 

インデックスファンドでは、インデックスの動きに連動する運用成績を目指すものの様々な要因によって、インデックスの動きとインデックスファンドの運用成績に多少の誤差が出てきます。

 

また、インデックスファンドで生じるトラッキングエラーは、たいていの場合インデックスの値動きに劣後する(リターンが悪くなる)ため、インデックス投資をするときにはトラッキングエラーが小さいインデックスファンドを選択することも一つのポイントになります。

 

 

<トラッキングエラーが大きいインデックスファンドの例>

ベンチマーク(インデックス)と基準価格(インデックスファンドの運用成績)との乖離(リターンの劣後)が、時間の経過に応じて大きくなっている。

出典:三菱UFJ国際投信

 

 

<トラッキングエラーが小さいインデックスファンドの例>

ベンチマーク(インデックス)と基準価格(インデックスファンドの運用成績)がほぼ同じ動きをしていて時間が経過しても乖離(リターンの劣後)がほとんど生じていない。

出典:三菱UFJ国際投信

 

 

元本保証はない

インデックス投資は、インデックスを構成する銘柄への幅広い分散投資でリスクを低減することができますが元本保証は当然ありません。

 

元本保証商品の代表格は銀行預金ですが、現在の日本では定期預金金利が0.001%~0.1%程度とごく証のため、銀行預金で資産を増やすことは不可能です。

 

それどころは、経済は徐々にインフレを起こしていくため、銀行預金で元本が保証されていたとしても、実際の資産価値はインフレによって目減りをしていってしまいます。

 

金融商品は、元本保証商品でお金の”金額”を守るのではなく、インフレからお金の”価値”を守るという概念で商品を選ぶようにすると良いですね。

 

 

インデックス投資で期待できる利回り【儲からないは嘘】

インデックス投資について調べていると「儲からない」という噂が出てきますが、これは本当でしょうか。

 

以下は主要なインデックスに10年~30年投資した場合の年率リターンを表したものです。

 

株式投資におけるリターンは年によって大きくブレがありますが、例えば米国のS&P500に投資をした場合には直近10年では平均17.1%/年、直近30年では平均9.5%/年のリターンをもたらしたことが分かります。

 

定期預金金利が0.001%の現代においてこれだけのリターンが得られれば十分だと思いませんか?

 

<主要なインデックスの長期投資における年率リターン>

区分インデックス年率リターン
(10年)
年率リターン
(30年)
全世界株式MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(円)12.8%7.3%
米国株式S&P 500 (配当込み) (円)17.1%9.5%
日本株式東証REIT指数 (配当込み)(円)11.1%
日本リートTOPIX トピックス (配当込み)(円)10.8%1.4%

 

 

更に長期で見てみると米国の研究で200年にわたって株式、債券、金のインデックスに投資した場合のリターンを調べたものがあります。

 

それによると株式インデックスに投資した場合のリターンは実に56万倍!株式が長期的に生み出す経済的価値はすさまじいものがありますね。

 

<株式、債券、金インデックスの200年リターン>

約200年前に1万ドルを投資したら今いくらになっているかリターン
株式$5,600,000,000560,000倍
債券$8,000,000800倍
$26,0002.6倍

 

 

インデックス投資のやり方の種類

インデックス投資のやり方の種類

ここまで記事の中では投資信託を使ったインデックス投資を前提に話をしてきましたが、いま日本の証券会社を利用してできるインデックス投資には大きく分けて投資信託、東証ETF、米国ETFの3種類があります。

 

それぞれの特徴をまとめたのが下表になります。

 

<インデックス投資のやり方3種類>

投資信託東証ETF米国ETF
値動き頻度一日一回リアルタイムで変動リアルタイムで変動
値動きの留意点基準価格と市場価格が乖離する基準価格と市場価格が乖離する
取引時間一日一回平日日中に自由に取引平日夜間に自由に取引
注文方法不可可能可能
自動積立投資可能不可可能
リターンの上乗せ投信保有ポイント(0.01~0.05%程度)
※一部証券会社のみ
貸株金利
(0.1%程度)
※一部証券会社のみ
貸株金利
(0.01%程度)
※一部証券会社のみ
税金20%申告分離課税20%申告分離課税日米で二重課税
※二重課税を防ぐには、確定申告が必要
購入場所証券会社、銀行証券会社証券会社

 

 

投資信託

<投資信託の特徴>

  • 価格は一日一回更新
  • 指値注文は不可
  • 一部証券会社なら売買手数料は無料
  • 自動積立投資が設定できる
  • 配当に課税されずに再投資ができる
  • 投資信託の保有でポイントが貯まる(0.01%~0.05%程度。一部証券会社のみ)

 

投資信託はインデックス投資をするのであれば一番スタンダードな方法で、自動積立投資が設定できるので長期投資におすすめです。

 

面倒くさいことはなかなか続かないと思いますので、長期のインデックス投資を行っていくには、インデックスに連動する投資信託に自動積立投資の設定をしてしまうのが一番です。

 

また、投資信託はSBI証券や楽天証券で取引をすれば基本的に売買手数料が掛からないので、銘柄の入れ替えも気軽にできますし、証券会社によっては投資信託の保有残高に応じてポイントが貯まるサービスを提供しています。

 

更に分配金再投資型の投資信託を選択した場合には、投資信託内で受け取った配当金について日本で源泉徴収されずに再投資することができるので、投資効率が高まるというメリットもありますね。

 

東証ETF

<東証ETFの特徴>

  • 売買ができるのはマーケットが開く平日の日中
  • リアルタイムで値動きを見ながら売買ができる
  • 基準価格と市場価格の乖離が起きる
  • 一部証券会社なら売買手数料は無料
  • 自動積立投資は設定できない
  • 貸株をすることで貸株金利がもらえる(0.1%程度。一部証券会社のみ)

ETF(Exchange Traded Fund)は、日本語では上場投資信託といい、株などと同じようにマーケットで自由に売買を行うことができます。このうち東証に上場しているETFを東証ETFといいます。

 

ETFは投資信託の一種なので、投資家から集めたお金をまとめて運用して、基準価格(運用している純資産の総額÷ETFの総口数)を一日1回公表しています。

 

市場ではこの基準価格をベースに取引が行われますが、実際に取引される価格(市場価格)は需給によって多少上下します。

 

例えば、基準価格10,000円のETFを売買する場合、買い注文が優勢なら10,010円で取引されたり、売り注文が優勢なら9,990円で取引されるといった具合ですね。

 

この基準価格と市場価格のズレが生じる点はETFの特徴で、投資家によって好みが分かれるところだと思います。

 

 

ETFは一部のネット証券では取引手数料を無料にしているので、気軽に取引が可能で、貸株サービスを取り扱っている証券会社であれば貸株金利(0.1%程度)を稼ぐという裏技もあります。

 

一方で、東証ETFは自動積立投資の設定ができないので、長期で資産を積み上げたい方にとっては手間が掛かる方法です。

 

 

米国ETF

<米国ETFの特徴>

  • 売買ができるのはマーケットが開く平日の夜間(日本時間)
  • リアルタイムで値動きを見ながら売買ができる
  • 基準価格と市場価格の乖離が起きる
  • USD決済のため為替手数料が掛かる
  • 売買手数料が掛かる(一部無料の証券会社もあるがその分為替手数料が高い)
  • 信託報酬(経費率)が激安
  • 自動積立投資が設定できる(一部証券会社のみ)
  • 米国と日本で二重課税され、二重課税を防ぐには確定申告が必要
  • 貸株をすることで貸株金利がもらえる(0.01%程度。一部証券会社のみ)

米国ETFは、米国の市場に上場しているETFのことで仕組みは基本的に東証ETFと同じです。

 

米国市場は世界で最も成熟した証券市場なので、ETFの商品ラインナップが非常に豊富で、信託報酬(経費率)が超激安なに設定されているので、数年以上の長期投資を行う場合は米国ETFは有利です。

 

ただし、米国の市場で取引をするので、取引ができるのが日本時間でいうと平日の夜間であったり、決済がUSD建てなので為替手数料が掛かるといったデメリットがあります。

 

また、米国ETFから出される分配金は税務上の取扱いが面倒で、米国で10%源泉徴収された後、源泉徴収後の金額に対して再度日本で20.315%の源泉徴収が行われるので、米国と日本での二重課税が生じてしまいます。

 

この二重課税は確定申告(外国税額控除)を行うことで納めた税金を取り戻すことができますが、少しでも投資に係る手間を減らしたい方にとってはデメリットになるでしょう。

 

 

インデックス投資初心者は投資信託からはじめればOK

それぞれのやり方に細かな違いはありますが、現在は投資信託、東証ETF、米国ETFともに商品ラインナップが充実していて投資環境が整っているので、どのやり方でインデックス投資を始めてもOKです。

 

「どれのやり方でインデックス投資をはじめればわからない」という方は、自動積立設定で着実に資産形成ができる投資信託を利用してインデックス投資をはじめましょう。

 

 

QA.インデックス投資本でおすすめは?

インデックス投資は投資の本場の米国でも、あらゆる投資手法の中でも最適な方法として紹介されるケースが非常に多いです。

 

インデックス投資の優位性は単なる意見ではなく、様々なデータを用いて論理的に説明できるものなので、インデックス投資について更に勉強してみたい方は以下の諸世紀

 

 

ウォール街のランダムウォーカー

全米累計150万部超を売り上げている投資本における大ベストセラー。あらゆる投資手法の中でインデックス投資がベストで、アクティブファンドがインデックスファンドに勝てない理由をデータを用いて論理的に解説しています。

 

敗者のゲーム

全米累計100万部長のベストセラーで、個人投資家が投資で失敗する最大の理由についての解説や、なぜ個人投資家にとっての投資における最適解がインデックスファンドなのかについて解説しています。相場の暴落や急騰などで投資方法について迷った時に定期的に読み返したい本です。

 

 

インデックス投資は勝者のゲーム

1976年に世界で初めて個人投資家向けにインデックスファンドを販売して以来、超低コストのインデックスファンドを多数提供しているインデックスファンドの総本山ともいえるバンガード社創設者、J.C.ボーグルの著書です。株式の値動きに一喜一憂して売買を繰り返してしまう人や、投資が怖くて貯金しかできない方には、インデックス投資を通じて経済成長の分け前をもらう方法を学んで欲しいですね。

 

 

まとめ:インデックス投資は儲からない!?わかりやすく儲かるかを解説

最後に今回の記事のまとめです。

 

<インデックス投資とは>

マーケットの動きを表す指数(インデックス)に連動した運用成績を狙う投資方法のこと

 

 

 

<インデックス投資のメリット>

  • 世界最高の投資家もおすすめするインデックス投資
  • 分散投資でリスクを小さくすることができる
  • 少額から始められる
  • アクティブファンドよりコストが安い
  • アクティブファンドの約8割がインデックスファンドに勝てない
  • 初心者でも簡単に始められる
  • 個別の決算やイベントに左右されない
  • 手間が掛からない(良いインデックスに投資すればメンテナンス不要)

 

 

<インデックス投資のリスクとデメリット>

  • 投資信託(インデックスファンド)には信託報酬(運用管理コスト)が掛かる
  • トラッキングエラーに注意
  • 元本保証ではない

 

 

<主要なインデックスの長期投資における年率リターン>

区分インデックス年率リターン
(10年)
年率リターン
(30年)
全世界株式MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(円)12.8%7.3%
米国株式S&P 500 (配当込み) (円)17.1%9.5%
日本株式東証REIT指数 (配当込み)(円)11.1%
日本リートTOPIX トピックス (配当込み)(円)10.8%1.4%

 

 

<インデックス投資のやり方3種類>

投資信託東証ETF米国ETF
値動き頻度一日一回リアルタイムで変動リアルタイムで変動
値動きの留意点基準価格と市場価格が乖離する基準価格と市場価格が乖離する
取引時間一日一回平日日中に自由に取引平日夜間に自由に取引
注文方法不可可能可能
自動積立投資可能不可可能
リターンの上乗せ投信保有ポイント(0.01~0.05%程度)
※一部証券会社のみ
貸株金利
(0.1%程度)
※一部証券会社のみ
貸株金利
(0.01%程度)
※一部証券会社のみ
税金20%申告分離課税20%申告分離課税日米で二重課税
※二重課税を防ぐには、確定申告が必要
購入場所証券会社、銀行証券会社証券会社

 

インデックス投資は投資経験や知識のない初心者でもかんたんにできる投資手法でありながら、多くの投資のプロも実勢しているやり方です。

 

日本でも国の政策として国民の将来の年金の補填として、積立NISAやiDeCoを使ってインデックス投資をさせようとしていますね。

 

インデックス投資は現代の資産運用の最適解の一つであることは間違いありませんので、ぜひみなさんの資産運用に取り入れて長期の資産形成をしていっていただければとおもいます。

 

 

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