こんにちは、モチタケです。元大手金融機関勤務で、個人~上場企業の資産管理・経営管理を仕事にしつつ、自己資金でも株式・債券・投資信託・FX・仮想通貨などに投資をしています。
本記事シリーズ「株式投資の銘柄分析」では、上場企業・個別銘柄の株価推移、株主優待、配当利回り、今後の予想見通しなどの分析情報をまとめて配信しています。当ブログでは株式の長期保有により短期的な価格変動のリスクを回避しつつ、株主優待や配当金で長期安定的なリターンを得る投資戦略をおすすめしています。長期投資でリターンを得るためにはその企業の事業内容や将来性をよく理解して、購入後も株主優待や継続した配当収入が期待できる銘柄を狙いましょう。
また、他の銘柄の分析記事については、【記事一覧】株式投資の銘柄分析にまとめてありますので、あわせてご覧ください。
- オリックス株の買い時と将来性【株価推移、株主優待、配当金権利確定日】
- オリックスの株価と買い時【PERとPBRの推移チャート】
- 配当金の権利確定日と配当利回り推移【いつ、いくら貰える?】
- オリックスの株主優待の内容と権利確定日【いつ、何が貰える?】
- 証券会社の口座開設で軍資金を稼ぐ【ポイントサイトを経由するだけ】
- オリックスの会社概要【事業内容、決算月、売上、従業員数】
- オリックスの決算情報【株価と配当金は業績次第】
- オリックスの海外売上比率【海外進出は業績UPのカギ】
- セグメント情報【事業内容と業績の分析】
- オリックスの将来性【株価の長期見通し】
- オリックスの格付けの状況【財務内容の分析】
- オリックスの歴史と沿革、ニュース
- まとめ オリックス株の買い時と将来性【株価推移、株主優待、配当金権利確定日】
オリックス株の買い時と将来性【株価推移、株主優待、配当金権利確定日】
まずはオリックスの株価の推移と、株を購入した場合の利益の目安となる株主総利回りを見てみましょう。
株価については、単純な年度末の終値と、長期投資の際に参考になる配当込の終値をグラフ化しています。
また、株主総利回りは当初の株価を基準として、各年度に【配当+株価上昇】でどれだけの収益が得られるかを率にしたものです。
<オリックスの株価推移(配当込)と株主総利回り>
オリックスの直近の株価と買付情報は以下の通りです。購入は100株単位になりますので、オリックスの株式の購入には現時点で約15万円が必要です。
<オリックスの直近の株価と買付情報>
上場市場 | 東証第一部 | |
証券コード | 8591 | |
業種 | その他金融 | |
株価 | 1,546 | 円 |
単元株数 | 100 | 株 |
最低買付価格 | 154,550 | 円 |
2020年3月10日時点
オリックスの株価と買い時【PERとPBRの推移チャート】
オリックスの株価が割安か割高かの判定に役立つ、PERとPBRの推移をグラフにまとめました。
<オリックスのPER・PBRの推移>
PERとは株価収益率(Price Earnings Ratio)のことをいい、株価が一株当たり利益の何倍になっているかを表しています。例えば、一株当たり利益が100円の会社の株価が1000円であればPERは1000円÷100円=10倍となります。
また、PBRとは株価純資産倍率(Price Book-value Ratio)のことをいい、株価が一株当たり純資産額の何倍になっているかを表しています。例えば、一株当たり純資産額が1000円の会社の株価が1000円であればPBRは1000円÷1000円=1倍となります。
このPERやPBRをいろいろな銘柄と比較することで、その銘柄の株価が割安か割高か判断することができます。
<オリックスの株価の割安・割高の目安(直近)>
株価 | 1,546 | |
一株当たり利益 | 253 | ※19年3月期 |
一株当たり純資産 | 2,263 | ※19年3月期 |
PER | 6.1 | 倍 |
PBR | 0.7 | 倍 |
2020年3月10日時点
<オリックスのPER、PBRの比較>
PER | PBR | |
大型株平均(加重平均) | 13.3 | 1.1 |
その他金融業 業界平均 | 9.8 | 1.0 |
オリックス | 6.1 | 0.7 |
配当金の権利確定日と配当利回り推移【いつ、いくら貰える?】
オリックスの配当金利回りは以下のようになっています。
<オリックスの一株当たりの配当金>
2015/3期 | 2016/3期 | 2017/3期 | 2018/3期 | 2019/3期 | |
中間配当 | 0.00 | 22.00 | 23.00 | 27.00 | 30.00 |
期末配当 | 36.00 | 13.75 | 29.25 | 39.00 | 46.00 |
合計 | 36.00 | 35.75 | 52.25 | 66.00 | 76.00 |
配当利回り | 2.3% | 2.3% | 3.4% | 4.3% | 4.9% |
一株利益(単体) | 97.64 | 206.51 | 78.73 | 146.43 | 100.75 |
配当性向(単体) | 36.9% | 17.3% | 66.4% | 45.1% | 75.4% |
一株利益(連結) | 179.47 | 198.73 | 208.88 | 244.40 | 252.92 |
配当性向(連結) | 20.1% | 103.9% | 37.7% | 59.9% | 39.8% |
オリックス 有価証券報告書(2019年3月決算)を元に筆者作成 ※2020年3月10日時点
<配当金の権利確定日>
中間配当 ・・・ 9月末日
期末配当 ・・・ 3月末日
オリックスの配当金を受け取るためには、9月末、3月末時点でそれぞれ株主である必要がありますので、その2営業日前までに株式の購入を済ませましょう。
オリックスの株主優待の内容と権利確定日【いつ、何が貰える?】
オリックスの株主優待では以下のものを貰うことができます。
<カタログギフト①>
保有株数;100株以上
継続保有:3年以上
オリックスの取引先が取り扱う商品が掲載されたカタログギフト(約5000円相当)
<カタログギフト②>
保有株数;100株以上
継続保有:3年未満
オリックスの取引先が取り扱う商品が掲載されたカタログギフト(約10000円相当)
<株主カード>
オリックスグループのサービスが割引価格で利用できる株主カード
参考:【オリックスHP】株主優待について
証券会社の口座開設で軍資金を稼ぐ【ポイントサイトを経由するだけ】
証券会社の口座開設はポイントサイトを経由して行うと、簡単に1000円以上のお金が稼げるのをご存じですか?証券会社の口座開設を考えていた方や、投資の軍資金が不足している方はポイントサイト経由で証券会社の口座開設をして、投資資金の足しにすると良いと思います。私もポイントサイト経由の口座開設で1万円ほどを稼いで、すぐにポートフォリオに投下しました。
<ポイントサイト経由の口座開設で貯められるポイント(例)>
申込料・年会費等 | もらえるポイント | |
SBI証券の口座開設 ※1 | 無料 | 4000円分 |
マネックス証券の口座開設 ※2 | 無料 | 5000円分 |
松井証券の口座開設 | 無料 | 500円分 |
※1) 50,000円の入金が条件
※2) 1取引行うことが条件
※2020年6月調べ
ポイントサイトとは、ポイントサイトが提携する会社のサービスを利用することでポイントが貯まり、貯まったポイントを現金や電子マネーなどに交換できるサービスのことです。ネットで検索するとポイントサイトはたくさん出てきますが、ポイント還元率や案件数からみて「モッピー」の一人勝ち状態になっています。
<ポイントサイトごとの証券口座開設で稼げる金額>
モッピー | げん玉 | ちょびリッチ | |
SBI証券 | 4000円 | 4000円 | 100円 |
マネックス証券 | 5000円 | 5000円 | 5000円 |
松井証券 | 500円 | 228円 | 200円 |
口座開設で投資の軍資金を稼ぎたい方はどうぞ。利用は完全無料です。
ポイントサイト「モッピー」の使い方は別記事で解説していますのでよろしければどうぞ。モッピーはネットショッピングでもポイントがかなり貯まるので、買い物のときは使わないと損です。
ポイントサイト経由の口座開設で軍資金を稼ぐなら、株式売買手数料が格安のSBI証券と、IPO案件に強みがあるマネックス証券の口座開設が優先順位No.1、No.2になります。この2社は報酬単価がそれぞれ4000円と5000円と高額なので、報酬目的だけでも口座開設する価値ありです。口座開設はもちろん無料です。
◆証券会社ごとの株式約定手数料
<1約定ごとコースの手数料>
10万円 まで | 20万円 まで | 30万円 まで | 50万円 まで | 100万円 まで | 200万円 まで | 300万円 まで | |
楽天証券 | 90円 | 105円 | 250円 | 250円 | 487円 | 921円 | 921円 |
SBI証券 | 90円 | 105円 | 250円 | 250円 | 487円 | 921円 | 921円 |
マネックス証券 | 100円 | 180円 | 250円 | 450円 | 1500円 | 3000円 | 4500円 |
松井証券 | - | - | - | - | - | - | - |
野村證券 | 139円 | 300円 | 300円 | 477円 | 953円 | 1905円 | 2858円 |
<1日定額コースの手数料>
10万円 まで | 200万円 まで | 300万円 まで | 500万円 まで | 1000万円 まで | |
楽天証券 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 858円 |
SBI証券 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 762円 |
マネックス証券 | 2500円 | 2500円 | 2500円 | 2500円 | 2500円 |
松井証券 | - | - | - | - | 1000円 |
野村證券 | - | - | - | - | - |
オリックスの会社概要【事業内容、決算月、売上、従業員数】
オリックスへの投資を検討する場合には、会社の事業内容や業績等を理解しておくと今後の見通しを考える上で役に立ちます。
オリックスは1950年に設立され、総合リース業、銀行業、保険業などを取り扱う多角的金融サービス企業です。
<オリックスの会社概要>
会社名:オリックス株式会社
英語表記:ORIX Corporation
設立:1950年
本社所在地:大阪府大阪市
業種:その他金融業
連結売上高:2,434,864百万円(2019年3月期)
連結従業員数: 32,411人(2019年3月期)
株式上場:東証第一部、ニューヨーク証券取引所
会社HP:https://www.orix.co.jp/grp/
オリックスの決算情報【株価と配当金は業績次第】
株式投資では今後の株価や、配当金額の見通しの検討材料として決算情報を見ることが重要になります。安定した利益を出している企業は株価が上がりやすく、配当金を出す余力も多く持っています。
また、自己資本比率が高い企業は不況になっても倒産リスクが低いのでせっかく購入した株が、倒産により紙切れになってしまうリスクも低いです。
直近3事業年度の業績
オリックスの直近3事業年度の業績は以下の通りです。
決算期 | 17年3月期 | 18年3月期 | 19年3月期 |
会計基準 | 米国会計基準 | 米国会計基準 | 米国会計基準 |
売上高(百万円) | 2,678,659 | 2,862,771 | 2,434,864 |
営業利益(百万円) | 329,224 | 336,195 | 329,438 |
営業利益率 | 12.3% | 11.7% | 13.5% |
経常利益(百万円) | 424,965 | 435,501 | 395,730 |
経常利益率 | 15.9% | 15.2% | 16.3% |
当期利益(百万円) | 273,239 | 313,135 | 323,745 |
利益率 | 10.2% | 10.9% | 13.3% |
自己資本 | 2,507,698 | 2,682,424 | 2,897,074 |
総資産 | 11,231,895 | 11,425,982 | 12,174,917 |
自己資本比率 | 22.3% | 23.5% | 23.8% |
オリックス 有価証券報告書(2018年12月決算)を元に筆者作成
会社の業績の見方についてはこちらの記事で解説しています。決算情報の閲覧に不慣れな方がいらっしゃいましたらご参考にしてください。
オリックスの海外売上比率【海外進出は業績UPのカギ】
投資先となる銘柄の将来性を判断する場合には、海外売上比率を見ることが一つの手段となります。日本は今後も少子高齢化が進むことは確実ですので、海外市場を開拓している企業は確実に有利になります。
<オリックスの地域別売上高構成比>
<オリックスの海外売上比率>
日本 | 2,377,729 | 1,948,868 |
米国 | 208,264 | 205,233 |
その他海外 | 276,778 | 280,763 |
計 | 2,862,771 | 2,434,864 |
国内売上比率 | 83.1% | 80.0% |
海外売上比率 | 16.9% | 20.0% |
単位:百万円
オリックス 有価証券報告書(2019年3月決算)を元に筆者作成
セグメント情報【事業内容と業績の分析】
セグメントとは企業が行っている事業の区分のことを言います。投資をする会社の事業を理解するためには、セグメントごとにどのような事業を行っているかを見ることが参考になります。
オリックスでは以下の6つのセグメントで事業を展開しています。
・法人金融サービス事業
・メンテナンスリース事業
・不動産事業
・事業投資事業
・リテール事業
・海外事業
セグメントごとの売上高と営業利益は以下のようになっています。
<オリックスのセグメント別売上高と営業利益>
それではここからは、各セグメントごとの事業内容、業績について見ていきましょう。
法人金融サービス事業の事業内容、売上業績、従業員数
<主要製品・サービス>
金融、各種手数料ビジネス
<主要会社>
オリックス、弥生
<業績情報>
決算期 | 18年3月期 | 19年3月期 |
セグメント収益 | 115,837 | 95,212 |
セグメント利益 | 49,275 | 25,482 |
セグメント利益率 | 42.5% | 26.8% |
従業員数(人) | 2,167 | 2,356 |
売上高構成比 | 4.0% | 3.9% |
従業員数構成比 | – | 7.3% |
一人当たり売上高 | 53.5 | 40.4 |
一人当たりセグ利益 | 22.7 | 10.8 |
単位:百万円
メンテナンスリース事業の事業内容、売上業績、従業員数
<主要製品・サービス>
自動車リース、レンタカー、カーシェアリング、電子計測器、IT関連機器などのレンタル及びリース
<主要会社>
オリックス自動車、オリックス・レンテック
<業績情報>
決算期 | 18年3月期 | 19年3月期 |
セグメント収益 | 275,933 | 288,211 |
セグメント利益 | 40,162 | 38,841 |
セグメント利益率 | 14.6% | 13.5% |
従業員数(人) | 2,825 | 2,923 |
売上高構成比 | 9.6% | 11.8% |
従業員数構成比 | – | 9.0% |
一人当たり売上高 | 97.7 | 98.6 |
一人当たりセグ利益 | 14.2 | 13.3 |
単位:百万円
不動産事業の事業内容、売上業績、従業員数
<主要製品・サービス>
不動産開発・賃貸・管理、施設運営、不動産の資産運用
<主要会社>
オリックス、オリックス不動産、オリックス不動産投資顧問、大阪シティドーム、オリックス・アセットマネジメント、大京
<業績情報>
決算期 | 18年3月期 | 19年3月期 |
セグメント収益 | 489,752 | 529,064 |
セグメント利益 | 74,395 | 89,247 |
セグメント利益率 | 15.2% | 16.9% |
従業員数(人) | 4,978 | 9,969 |
売上高構成比 | 17.1% | 21.7% |
従業員数構成比 | – | 30.8% |
一人当たり売上高 | 98.4 | 53.1 |
一人当たりセグ利益 | 14.9 | 9.0 |
単位:百万円
事業投資事業の事業内容、売上業績、従業員数
<主要製品・サービス>
環境エネルギー、企業投資、コンセッション
<主要会社>
オリックス、オリックス環境、オリックス債権回収、ネットジャパン
<業績情報>
決算期 | 18年3月期 | 19年3月期 |
セグメント収益 | 1,083,505 | 615,151 |
セグメント利益 | 84,097 | 38,170 |
セグメント利益率 | 7.8% | 6.2% |
従業員数(人) | 9,190 | 4,012 |
売上高構成比 | 37.8% | 25.3% |
従業員数構成比 | – | 12.4% |
一人当たり売上高 | 117.9 | 153.3 |
一人当たりセグ利益 | 9.2 | 9.5 |
単位:百万円
リテール事業の事業内容、売上業績、従業員数
<主要製品・サービス>
生命保険、銀行、カードローン
<主要会社>
オリックス生命保険、オリックス銀行、オリックス・クレジット
<業績情報>
決算期 | 18年3月期 | 19年3月期 |
セグメント収益 | 428,697 | 428,904 |
セグメント利益 | 74,527 | 84,211 |
セグメント利益率 | 17.4% | 19.6% |
従業員数(人) | 3,047 | 3,402 |
売上高構成比 | 15.0% | 17.6% |
従業員数構成比 | – | 10.5% |
一人当たり売上高 | 140.7 | 126.1 |
一人当たりセグ利益 | 24.5 | 24.8 |
単位:百万円
海外事業の事業内容、売上業績、従業員数
<主要製品・サービス>
アセットマネジメント、航空機・船舶関連、企業投資、金融
<主要会社>
オリックス、ORIX Corporation USA、ORIX Corporation Europe N.V.、ORIX Aviation System Limited、ORIX Asia Limited、ORIX Leasing Malaysia Berhad、PT. ORIX Indonesia Finance、ORIX Australia Corporaion Limited、欧力士(中国)投資有限公司、ORIX Capital Korea Corporation、Thai ORIX Leasing Co., Ltd.、ORIX Auto Infrastructure Services Limited
<業績情報>
決算期 | 18年3月期 | 19年3月期 |
セグメント収益 | 479,619 | 490,730 |
セグメント利益 | 106,622 | 125,444 |
セグメント利益率 | 22.2% | 25.6% |
従業員数(人) | 7,813 | 7,776 |
売上高構成比 | 16.8% | 20.2% |
従業員数構成比 | – | 24.0% |
一人当たり売上高 | 61.4 | 63.1 |
一人当たりセグ利益 | 13.6 | 16.1 |
単位:百万円
オリックスの将来性【株価の長期見通し】
オリックスの事業の将来性はどうなのでしょうか。
日本企業は国内の少子高齢化・人口縮小という逆境にさらされているので、いかに海外での事業で利益を上げられるかが今後のポイントになってきます。その点、オリックスは海外事業を着実に成長させてきており、セグメントごとの売上と利益を見たときに海外事業が最も多くの利益を稼ぎ出していることがわかります。世界経済は今後も成長を続けることはほぼ確実なので、海外市場で利益を上げる基盤ができているオリックスは非常に優位な状況にあると言えます。
<オリックスのセグメントごとの収益・利益>
セグメント | セグメント収益 | セグメント利益 | 利益率 |
海外事業 | 490,730 | 125,444 | 25.6% |
不動産事業 | 529,064 | 89,247 | 16.9% |
リテール事業 | 428,904 | 84,211 | 19.6% |
メンテナンスリース事業 | 288,211 | 38,841 | 13.5% |
事業投資事業 | 615,151 | 38,170 | 6.2% |
法人金融サービス事業 | 95,212 | 25,482 | 26.8% |
また、オリックスは総合金融グループとして多種多様な金融サービスを提供しています。純粋な金融としてだけではなく、リースや不動産など実物も取り扱っているので、事業リスクの分散ができています。
今後、フィンテックなどにより金融機関は過剰人員を抱えるリスクもありますが、その点オリックスでは銀行・保険などを少人数のネット事業で行っているので、時代の流れにも沿っていると言えますね。
オリックスの格付けの状況【財務内容の分析】
格付けとは格付け会社と呼ばれる会社その会社の信用力を評価してランク付けをしたもののことを言います。信用力とはその会社が債券を発行してお金を借りた場合に、そのお金をきちんと返せるかどうかのことを言います。つまり、格付けが高い会社は財務内容が良好で経営状態が安定していると見ることができます。
国内の代表的な格付け機関である格付投資情報センター(R&I)の発行体格付けでオリックスの格付けを見てみましょう。
<企業ごとの発行体格付け>
AAA | |
AA | KDDI、東日本旅客鉄道、日立製作所、旭化成、味の素、信越化学工業、アステラス製薬 |
A | オリックス、日本航空、パナソニック、イオン、野村證券、いすゞ自動車 |
BBB | アコム、商船三井、古川電気工業、沖電気工業 |
BB | シャープ、アイフル、日本板硝子 |
B | |
CCC | |
CC | |
D |
※2019年12月時点
<参考:格付け定義>
AAA | 信用力は最も高く、多くの優れた要素がある。 |
AA | 信用力は極めて高く、優れた要素がある。 |
A | 信用力は高く、部分的に優れた要素がある。 |
BBB | 信用力は十分であるが、将来環境が大きく変化する場合、注意すべき要素がある。 |
BB | 信用力は当面問題ないが、将来環境が変化する場合、十分注意すべき要素がある。 |
B | 信用力に問題があり、絶えず注意すべき要素がある。 |
CCC | 信用力に重大な問題があり、金融債務が不履行に陥る懸念が強い。 |
CC | 発行体のすべての金融債務が不履行に陥る懸念が強い。 |
D | 発行体のすべての金融債務が不履行に陥っているとR&Iが判断する格付。 |
オリックスの歴史と沿革、ニュース
1964年 オリエント・リース株式会社として設立
1970年 大証第二部に上場
1971年 東証第二部に上場
1973年 東証第一部に上場
1988年 阪急ブレーブスを買収しプロ野球に参入
1989年 商号をオリックス株式会社に変更
1991年 オリックス・オマハ生命保険株式会社(現オリックス生命保険株式会社)設立
1998年 ニューヨーク証券取引所に上場
2014年 ハートフォード生命保険株式会社(現オリックス生命保険株式会社)を買収
2017年 政府の働き方改革の推進を受け、グループ主要13社の所定労働時間を7時間20分から7時間に短縮し、実質的な賃上げを行う
まとめ オリックス株の買い時と将来性【株価推移、株主優待、配当金権利確定日】
ここまでオリックスの株価推移、株主優待、配当利回り、今後の予想見通しについて書いてきました。株式投資で長期保有の銘柄を選ぶ際には、企業研究をしっかり行い割安かつ成長の見込める銘柄を選定しましょう。
【記事一覧】株式投資の個別銘柄分析シリーズ
・ソフトバンクグループ の株価推移と配当利回り【将来性と買い時】
・みずほフィナンシャルグループ の株価推移と配当利回り【将来性と買い時】
・ホンダ(Honda) の株価推移と配当利回り【将来性と買い時】
・ANA(全日空) の株価推移と配当利回り【将来性と買い時】
・NTT(日本電信電話) の株価推移と配当利回り【将来性と買い時】
・JXTGホールディングス の株価推移と配当利回り【将来性と買い時】
・コスモエネルギーホールディングス の株価推移と配当利回り【将来性と買い時】
・JT(日本たばこ産業)の株価推移と配当利回り【将来性と買い時】
・東京エレクトロン の株価推移と配当利回り【将来性と買い時】
・三越伊勢丹ホールディングス の株価推移と配当利回り【将来性と買い時】
初心者が失敗しないための投資講座メニュー
大手金融機関の勤務経験、ファイナンシャルプランナー資格を活かした投資のノウハウをまとめています。金融機関のセールスマンに騙されないためには、専門家任せではなく、自分で知識をつけるのが大切です。
・なぜ株式投資をすべきなのか【儲かる確率、期待リターンの高さ】
・外貨預金はおすすめしない【金利メリットより手数料リスクが大】
・純金積立はおすすめしない!手数料がデメリットで儲からない【金投資ならETF】