賃貸物件やマンション購入の際にも欠かせないのが物件の内見です。本記事では物件の内見をする際のポイントと当日忘れないようにしたい持ち物など、内見のコツについて解説します。
今はインターネットで多くの物件情報を見ることができますが、そうはいっても実際の物件を見てみなければわからない点はたくさんありますので、ぜひ時間を作って内見に行きましょう。
内見に行く際にはどんな点をチェックするか事前に考えておかないとなかなか効果的な内見はできません。内見は実際に物件を訪問する分時間がかかりますので、できれば事前に確認するポイントを頭に入れて効率的に内見をしたいですね。内見時にチェックすべきポイントを以下にあげていきますので、これを参考に内見をしてみてください。また、内見の時には不動産屋の担当者に色々と質問をしてみるといいですね。
内見のポイントと持ち物 | 賃貸物件の選び方
- 内見のポイントと持ち物 | 賃貸物件の選び方
- 内見前日までの準備① 家具の大きさをはかってメモを取る
- 内見前日までの準備② 内見時の持ち物を準備
- 内見開始前のチェックポイント(物件に着くまでに)
- 内見が始まってからのチェックポイント(物件に着いたら)
- 内見のポイント,持ち物,コツを解説!賃貸物件の選び方のまとめ
内見前日までの準備① 家具の大きさをはかってメモを取る
大きい家具の大きさをはかってメモを取っておきましょう。大きい家具は場所も取りますし、物件によっては設置が不可能なケースもあります。必ず事前に大きさを図ってその物件に引っ越す場合に搬入が可能か確認をしましょう。
<必ず大きさを図っておくもの>
・洗濯機
・冷蔵庫
・テレビ
・ベッド
・ソファ など
特に洗濯機についてはドラム式洗濯機を使用している方は、横/縦/高さに加えて防水パンのサイズ、蛇口の取り付け高さも図っておきましょう。物件によっては入らないケースもあります。
内見前日までの準備② 内見時の持ち物を準備
内見に行くときには以下のものを持っていきましょう。
<内見時の持ち物リスト>
・メジャー
・スリッパ
・カメラ(スマホでOK)
・身分証(運転免許証など)
・収入証明書(源泉徴収票など)
・メモ帳、ペン等
メジャー
家具が入るかということであったり、家具の配置イメージをする場合、また窓枠のサイズを図ってカーテンのサイズを決めるのに必要になります。
スリッパ
不動産屋の方が持ってきてくれることもありますが念のため。内見する物件によってはまだクリーニングがされておらず埃っぽい部屋もあります。
カメラ(スマホ)
内見は何件も回っているとどうしても各物件の印象が薄れてきます。写真を撮って後で見返せるようにしておきましょう。(写真を撮る前には念のため不動産屋に一言言っておきましょう。)
身分証(運転免許証など)、収入証明書(源泉徴収票など)
もし、物件が気に入った場合にすぐに申し込みをいれるため、これらの書類を持っていきましょう。自分が気に入るような物件の場合は、ほかの人も気に入ってすぐに決まってしまうケースが多いです。何件か内見をして目が肥えてきたら、気に入った物件にすぐに申し込みを入れられるように準備をしておきましょう。
内見開始前のチェックポイント(物件に着くまでに)
・同じ建物に入っている店舗が入っているか
マンションの場合には、1階などに店舗が入居しているケースがあります。コンビニや飲食店が入居している場合、便利ではありますがG(黒い虫)の発生リスクが高まります。
・近所の状況
もしその物件に住むことになった場合に、問題になりそうなものが近くにないか確認しましょう。例えば、近くでマンションなどの工事を行っていないか(騒音)、近隣にモラルの悪そうな家がないかなどを確認しておく必要があります。私が実際に内見した中には、物件は申し分ないけれど物件の近所に反社会的勢力の事務所があるというケースもありました。
・物件までの所要時間
内見に行くときには、最寄り駅からその物件まで歩いてみて所要時間や周囲の環境を見て回りましょう。女性の方の場合は、最寄駅からその物件までの街頭や人通りなども見ておくと、帰宅時間が遅くなった時も安心です。
内見が始まってからのチェックポイント(物件に着いたら)
・日当たりや窓からの景色
一般的には日当たりがいいほうが人気物件になりますが、日中自宅にいない生活の方は日当たりが少々悪くても家賃が低めの部屋にするのが狙い目。
・収納スペース
見落としがちな点ですが、収納スペースはがない部屋に住む場合は荷物を部屋に置かなければならないので、居住スペースが狭くなってしまいます。また、収納がある場合はクローゼットか押し入れかを確認しましょう。一般的にはハンガーが掛けれるクローゼットのほうが使いやすいと思います。
・天井の高さ
同じ広さの物件でも天井が高い物件のほうが広く感じます。
・浴室
ユニットバスかセパレートかをまず確認しましょう。ユニットバスは家賃が安い物件に多い傾向にありますが、シャワーを浴びる時にシャワーカーテンを使う必要があります。(シャワーカーテンはかなり気をつけていないとすぐにカビが生えます。)セパレートの場合にはこういった問題はありませんので、予算が許す方はセパレートを選ぶべきでしょう。
浴槽に浸かる習慣のある方はバスタブに一度入ってみると良いですね。足が伸ばせるくらいの浴槽だと最高です。(なかなか賃貸ではありませんが。)
また、お風呂に追い炊き機能がついている場合は、水道代を節約しながらお風呂の湯温を保てるのでチェックポイントの一つにしていただければと思います。
洗濯物を室内に干す方の場合には、浴室乾燥機や物干しが設置されている浴室が非常に便利です。
・トイレ
暖房便座の有無を確認しましょう。夏場は特に問題になりませんが、真冬の冷たい便座はなかなか答えます。暖房便座がない場合は便座カバーをつけて対応することもできます。比較的新しい物件ではウォシュレットが付いている場合もあります。現在のお住まいでウォシュレットを使われている方は、引越し先でもウォシュレット付きのところを選ぶと良いでしょう。また、トイレの水を一度流してみて水圧に問題ないか確認をしてください。
・洗濯機置き場
洗濯機置き場の場所は物件によって洗面所、玄関、室外など様々なケースがあります。室外の場合には洗濯機が汚れたり洗濯のたびに外に出る手間が掛かることや、洗濯機の故障も増えることがデメリットとなります。室内に洗濯機置き場がある場合でも、キッチンの片隅に洗濯機置き場があるケースなど洗濯機の騒音が気になる配置のケースもあるので注意しましょう。また、ドラム式洗濯機を持ち込む場合はサイズが大きいので、搬入が可能か確認する必要があります。防水パンのサイズ、蛇口の高さ、洗濯機のドアが開けられるか、玄関や内階段なども含めて運び込めるかどうかを確認しましょう。
・キッチン
自炊の頻度が多い方は、よく確認しておきましょう。ガスかIHか、何口あるか、魚焼きグリルはあるか、落とせない汚れやにおいはないか、などがチェックポイントになるでしょう。
・電気のアンペア
ブレーカーに書いていることが多いので、ブレーカーの場所を不動産屋の担当者に聞いて確認します。1Kなら30アンペア、1LDKなら40アンペアくらいあれば良いでしょう。
・給湯器
給湯器の種類によってお湯の温度調節の方法が異なり、お風呂やシャワーの快適さにもつながるので意外に重要なポイントです。古い給湯器の場合には、直接温度調節ができずお湯と水の蛇口の開き具合で温度を調節する形になります。それほど古い物件でなければ、温度設定をすることができる給湯器がついていると思います。
・エアコンの年式、台数、設置物か残置物か
エアコンは基本的にはその物件の設備として備え付けられているもので、故障をしてしまった場合の修理代は貸主負担となります。(借主に特に過失がない場合)しかし、まれにあるケースでエアコンが残置物(前の借主が置いていったもの)の場合には、エアコンが故障した場合の修理代が自腹になってしまうので注意が必要です。また、住み始めるときにはきれいなエアコンを使いたいと思いますので、入居にあたりクリーニングが済んでいるかは確認すると良いと思います。
・コンセント、TV線の位置と数
入居後にTVを置く位置を想像してみて、その位置から無理なく配線が可能かを見ておくようにしましょう。また、コンセントについてはタコ足配線で対応できるケースが多いですが、コンセントの数が少ないと不便に感じることが多いと思いますのでチェックをしておきましょう。
・スマホの電波が入るか
スマホをもってすべての部屋をまわってみて、問題なく電波が入るか確認しましょう。
・インターネットの状況(光回線が使えるか)
インターネットを利用される方は光回線が使用できるか確認をしましょう。最近はインターネットが無料で使用できるマンションもありますが、その場合にはインターネット料金分が家賃に折り込まれていますので、それを考慮して割安かどうか考えてみましょう。
・壁の厚さ、遮音性
壁を軽く叩いてみて反響を確認したり、壁に耳を当てて隣の部屋の音が聞こえるか確認してみましょう。遮音性は建物の構造によっても変わってきます。詳細は以下の記事で書いていますので気になる方は確認してみてください。
・壁や床のキズ
壁や床のキズが気にならない範囲か確認をしましょう。また、実際に住みたいと思うくらいに気に入った場合には、壁や床のキズの写真を撮っておくことをおすすめします。写真を撮っておかなかった場合には、その物件を退去するときにその傷の修理代を請求されてしまうこともあります。
・窓やドアの開け閉めをしてみる
物件にゆがみがあると開け閉めがスムーズにいかないこともあるので念のため確認しましょう。
・水を出してみて水圧チェック
水の出が悪かったり、トイレが流れづらかったりしないかを念のため確認しましょう。
・独立洗面台の有無
特に女性の方やコンタクトレンズを使用されている方にはあるととても便利な設備で、これまで独立洗面台がある部屋に住んでいた方の場合は、ないと不便に感じると思います。
・靴箱の有無
なくてもいいですがいいですが、ないと玄関が散らかります。
・窓はペアガラスか
最近は賃貸物件でも窓ガラスがペアガラスになっている物件が増えてきました。ペアガラスとは、窓ガラスが2枚重ねになっており2枚の間に空気の層を設けることで、断熱性が高く結露もおきにくい窓ガラスです。窓ガラスがペアガラスになっているか窓をよく見てみればわかりますが、わからなければ不動産屋の担当者に聞いてみましょう。
・ベランダ、バルコニーの有無
ベランダとは窓の外にある屋根付きのスペース、バルコニーとは窓の外にある屋根のないスペースことを言います。洗濯物を外に干す方は屋根のあるベランダがあるといいですね。
・宅配ボックスの有無
一人暮らしで帰宅が遅い方にはあると便利です。しかし、宅配ボックスがあるような物件は全体的に良い設備を整えているので、家賃も高めになりがちです。
・エレベーターの有無
自宅が3階以上の場合には、日常生活でも欲しいところです。そのほかにも荷物の上げ下げなど意外に使用するケースも多いので、できればエレベーターありの物件が望ましいですね。
・ゴミ捨ての方法
ゴミ捨て場はどこにあるか、ゴミ捨て可能時間については不動産屋の担当者に確認をしてみましょう。また、マンション内にゴミ捨て場がある場合は、実際に見させてもらうと良いでしょう。あまりにゴミ捨て場が乱雑な場合、ほかの住民のモラルに問題があるケースや虫の発生リスクも懸念があります。
部屋や設備のサイズを図る
・窓のサイズ
窓には引っ越してすぐにカーテンをつけると思いますが、内見時に窓の大きさを図っておかないと引越までにカーテンが準備できなくなってしまいます。
・部屋のサイズ
実際に入居が決まった時に改めて家具の配置を考えるのに必要です。
・玄関、扉、外階段、エレベータ、オートロックの扉などのサイズ
ベッド、洗濯機、冷蔵庫など大型家具の搬入ができるかの判断に必要になります。
生活のイメージをしてみる
ある程度物件を確認して気に入った、ぜひ住んでみたいと思った場合は、いったん落ち着いて自分が実際に住んだ時の生活をイメージしてみると良いと思います。
・家具の配置
特に大型家具、大型家電は簡単に買い替えもできませんので、何をどこに置くかイメージをしてみましょう。特にベッド、テーブル、ソファ、配線が必要になるテレビなどの置き場は考えておいたほうがいいですね。
内見のポイント,持ち物,コツを解説!賃貸物件の選び方のまとめ
ここまでいろいろなチェックポイントを挙げてきましたが、すべてを満たす物件はおそらく見つからないと思います。もし、見つかったとしても家賃がかなり高い物件になってしまうと思います。自分の中で100点とまではいかなくても80点くらいの物件であれば申し込みをいれるのが現実的なところではないでしょうか。物件探しに時間的な猶予があるかたはできる限りたくさんの物件を内見してまわり、お気に入りと住まいを見つけてくださいね。