本記事では夫婦でのお金のやりくり、管理方法の一つであるお小遣い制のメリットデメリットについてファイナンシャルプランナー資格の最上位であるCFP保有の筆者が解説します。
夫婦や家庭の数だけあるお金や生活資金の管理方法。その中でも多くのご家庭で実施されているのがお小遣い制ですが、夫婦のお金の管理方法としてどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか。
お小遣い制のメリットデメリット | 夫婦でのお金のやりくり
サラリーマンのお小遣いの 平均額は?
新生銀行グループは2019年6月に「2019年サラリーマンお小遣い調査」の結果を発表しました。同調査によると男性サラリーマンの平均お小遣い金額は36,747円となり、1982年以来の過去2番目に少ない結果となりました。この結果は、政府主導の働き方改革の影響で多くのサラリーマンの残業代が減ってきていることも影響しているのでしょう。
お小遣い制が多くの家庭で行われている理由
自分の両親がお小遣い制だった
自分の両親がどのようにお金を管理していたか、知っている人もいれば全く知らない人もいるでしょう。両親のお金の管理方法を知っている場合には、その子供は無意識に夫婦は同じような管理方法をしようとするものです。ですから、両親がお小遣い制でお金の管理をするところを見ていた方は、自然とお小遣い制を導入しようとするでしょう。
友人や知人を参考にするなど世の中の風潮から何となく
夫婦のお金のやりくりは多くの人にとって関心のあることの一つです。友人夫婦や知人夫婦に具体的な金額は聞かないまでも、どのように管理をしているか話をすることも多いでしょう。その中で、お小遣い制をやっている友人、知人がいると「自分もそうしてみよう」と考える人もいるようです。
お小遣い制のメリット
夫がお金の無駄遣いが多い場合に、支出をコントロールできる
夫が自分でお金をうまくコントロールできない場合には、お小遣い制も有効な方法です。しかし、夫が自分で支出をコントロールできないようでは、夫の会社での仕事の出来も心配になってしまいますね。夫に収支管理の教育を行うか、はじめからお金の管理の得意な夫を探した方が、貯蓄は進みそうです。
お小遣い制のデメリット
夫は仕事をしてお金を稼ぐモチベーションが下がる
夫は家族の収入を確保する家計の大黒柱であるケースが多いと思います、夫がどれだけお金を稼いでも手元に残るのはお小遣いのみ、ということになると夫の働くモチベーションは下がってしまうことでしょう。お小遣い制で支出をコントロールした結果、今後の収入の伸びも制限されてしまうという悪循環に陥ってしまいがちです。
お小遣い制のメリットデメリット | 夫婦でのお金のやりくり まとめ
今の時代は共働きの家庭も増えているので、夫婦のお金は夫婦二人で管理していくのがもっともよいやりかたなのではないでしょうか。妻にまかせっきり、夫にまかせっきり、ではどちらかに不満が貯まるのも当然ですね。家計の常態を夫婦でお互いにオープンにして、話し合いをしながら家計管理も楽しんでいくとよいでしょう。