今回は自分自身の投資戦略の振り返りと今後の方針のまとめもかねて、私の資産運用ポートフォリオについてまとめました。
【2020年11月】モチタケのポートフォリオと投資戦略
思考の整理もかねて、現在のポートフォリオと投資戦略について、文字に起こしておこうと思います。
現在の投資方針
・株式の保有を継続。ただし新規購入は控えめにする。
・感染拡大で株価が暴落する局面があれば、買付を行う。
・出遅れている銘柄群が多い現状では、まだ資産バブルがはじけるような状態ではない
・各国の財政支出増により、資金が投資商品に向かって資産価格をあげている
・各国の中央銀行が、金融政策を止めない限り、資産高は継続を想定
リスクシナリオ
・コロナ不況に耐えられなくなった企業の倒産が相次ぐ
・コロナの感染拡大による世界的な都市封鎖 → いずれ収束すると思われるので、大きなリスクとは考えておらず、むしろ絶好の買い場と考えている
・FRBの資産買入がストップして金利が上昇。株や不動産等のバリュエーションが低下
現在のポートフォリオ
・S&P500
・米国リート(インデックス)
・Jリート(個別銘柄)
・オリックス
S&P500への投資理由、想定されるリスク
〇米国企業は株主還元の意識が高く、積極的な自社株買いなどを行っている
〇年金基金や個人など、多くの人が株式を保有しているため、株が下落すると国民へのマイナス要因が大きい。従って、政策的に株の暴落を防いだり、株価を上げる政策が実行されやすい。
〇法律上、業績が悪い企業は上場し続けられない(自然淘汰が起こる仕組み)
〇S&P500は十分に分散効果があり、時代に沿った銘柄の適切な入れ替えがある。
〇S&P500を開発するS&P社はより優れた銘柄選定で指数のパフォーマンスを上げることで、指数の普及し、ライセンス料が稼げるので、より最適な銘柄選択に注力するメリットがある
×割高な株価
米国リート(インデックス)への投資理由、想定されるリスク
〇分配金込みのトータルリターンでは株式並みの高いリターン実績で、株式との分散効果が狙える
〇物流施設、データセンターなど投資対象が幅広く分散されている
〇利益のほとんどを分配することで、法人税がほとんど掛からない → 株式と比較した時の優位性
〇不動産は人が活きる上では必要なので、根本的になくなることはない
〇コロナ前の水準よりかなり安く、コロナから立ち直れば上昇余地は大きいと思われる
×ボラティリティが高く、不況時に暴落しやすい(不況時には50%くらい下落したりする)
×信託報酬の支払いをもう少し下げたいが(現状0.2%程度)、米国リートの個別銘柄には投資できないので、ETFで代用するしかない
・不況時に暴落するので、株価が下がったときのみ購入する
Jリート(個別銘柄)への投資理由、想定されるリスク
〇分配金込みのトータルリターンでは株式並みの高いリターン実績で、株式との分散効果が狙える
〇物流施設、レジデンス、オフィス、ホテルど投資対象が幅広く分散されている
〇利益のほとんどを分配することで、法人税がほとんど掛からない → 株式と比較した時の優位性
〇不動産は人が活きる上では必要なので、根本的になくなることはない
〇単純なビジネスモデル
〇為替の影響を受けにくいので、外貨建資産との分散効果が狙える
×ボラティリティが高く、不況時に暴落しやすい(不況時には50%くらい下落したりする)
・東証リート指数は、上場リート全銘柄を対象としているので、業績悪い銘柄が指数のパフォーマンスを下げるので、個別株で対応する
・東証リート指数連動商品は、信託報酬がやや高い(0.2%以上)ので個別株で対応する
・不況時に暴落するので、株価が下がったときのみ購入する
オリックスへの投資理由、想定されるリスク
〇金融コングロマリットで、事業に安定性がある
〇低いバリュエーション
〇高い株主優待利回り(少ない株主を保有する個人投資家に有利)
日本株に投資しない理由
×個人で株を持っている人が少ないので、米国に比べ政策的に株価を上げるメリットが少ない
〇年金基金は株を保有し始めたため、株価を上昇させるメリットが多少上がってきた
×インデックスが良くない(日経225は株価平均なので値がさ株の影響が大きくいびつなパフォーマンス、TOPIXは東証一部全銘柄なので銘柄の淘汰がない)
現金ではなくリスク資産を持つ理由
・現金は各国中央銀行がほぼノーコストで無尽蔵に発行できる
・歴史上、現金はインフレによって相対的に価値を減らしてきた
【2020年8月】モチタケのポートフォリオ
2020年8月のポートフォリオは以下のようになりました。基本的には海外のハイリターンが期待できる資産クラスの保有比率を増やし、同じ資産クラスの中で投資可能な最低コストの商品に資金を投入する戦略です。
<モチタケのポートフォリオ構成>
区分 | 銘柄 | 構成比率 |
米国株式 | SBIバンガードS&P500インデックスファンド | 26% |
先進国株式 | 野村外国株式インデックスファンド | 7% |
米国リート | iシェアーズ 米国リート ETF(1659) | 44% |
先進国債券 | eMAXIS Slim 先進国債券インデックス | 4% |
Jリート | ヘルスケア&メディカル投資法人(3455) | 1% |
日本株式 | オリックス(8591) | 2% |
現金 | 日本円 | 16% |
<今後保有したい資産クラス、銘柄>
- 金(保有コストが課題。米国ETFで投資か?)
- 三菱商事(コモディティ保有の代替として)
- 米国個別株、米国ETF(売買手数料がネック)
SBIバンガードS&P500インデックスファンド
<基本情報>
名称 | SBIバンガードS&P500インデックスファンド |
ベンチマーク | S&P500指数(円換算ベース) |
売買手数料 | 無料 |
信託報酬(税込) | 0.0938%程度 |
実質コスト | 不明 |
分配金 | なし(再投資) |
その他 | 投信マイレージサービス年率0.02% |
<銘柄の選定理由>
- S&P500を投資対象とする投資信託、ETF等でトップクラスのローコストを実現
- 分配金再投資のため税金の繰延効果により、複利効果が最大化する
- 投信マイレージサービスにより年率0.02%のTポイントがもらえる
低コストで米国株式の主要指標であるS&P500に投資できることで人気の投資信託です。まだ、設定から1年を経過していないので、運用に係る実質コストは不明ですが信託報酬は0.0938%と格安ですね。
SBIバンガードS&P500インデックスファンドが投資対象としている米国ETFの方は、分配金が払われる仕組みのため分配時に税金が課税されます。一方で、この投信では、分配金を都度支払わずに再投資するので、課税が繰り延べられてパフォーマンスを押し上げる効果が期待できます。
また、SBI証券で投資した場合には、投信マイレージサービスにより年率0.02%のTポイントがもらえるので、実質的な信託報酬は0.0938%→0.0738%となります。
私は現在SBI証券で保有していますが、これから積立投資をされる方の場合は、楽天証券でeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を購入する方が良いと思っています。
楽天証券の積立投資を楽天カードで行うことで、1%のポイント付与がありますし、保有残高に応じてもらえるポイントも、楽天証券>SBI証券 となっています。私も税金等の問題がクリアされれば、徐々に残高を楽天証券に移行するかもしれません。
iシェアーズ 米国リート ETF(1659)
<基本情報>
名称 | iシェアーズ 米国リート ETF(1659) |
ベンチマーク | FTSE Nareit Equity REITs インデックス(TTM 円建て) |
売買手数料 | 無料 |
信託報酬(税込) | 0.22%程度 |
実質コスト | 0.17%程度 |
分配金 | 年4回 |
その他 | 貸株金利0.1%程度 |
<銘柄の選定理由>
- 過去高いパフォーマンスを出してきた米国リートに投資する銘柄
- 米国リートに投資する銘柄の中でおそらくトップの低コスト商品
- 保有期間中は貸株サービスに出すことで年率0.1%程度の金利収入がもらえる
- 20年2月期決算で筆者が算出した実質コストは0.17%程度で、貸株金利を差し引けばわずか0.07%
<コメント>
米国リートは、これまで高いリターンを継続的に出してきた実績があり、コロナ影響で株価が割安であったことでかなり保有比率を高めてきました。
11月に米国大統領選挙を控えていますが、ジョー・バイデン氏が当選した場合、バイデン増税とも呼ばれる法人税等の増税が予測されます。その場合、米国株式にはマイナス影響が避けられないと考えており、一定の要件のもとに法人税が免除される米国リートをポートフォリオに高比率で組み込んでいます。
S&P500が値下がりするようであれば、米国リートからS&P500に多少リバランスしたいと思っています。
eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
8月に為替が円高に振れたタイミングで多少買い増しを行いました。
ヘルスケア&メディカル投資法人(3455)
Jリートをポートフォリオに組み込もうと以前から考えていたのですが、ローコストで投資できるインデックス型の商品が見つからず、個別銘柄での保有となりました。
個別銘柄と言っても、REIT内で複数の物件を保有しているので分散効果はある程度期待できます。
これから長期保有を考えるとホテルやオフィスはやや先行き不透明、レジデンスも人口が減少する日本でどうなのかな、という懸念もあり、ヘルスケア&メディカルを選択しました。リートは、一般企業への投資とは税制が異なる(利益の一定割合以上を分配することで、法人税が実質非課税になる)が大きなメリットです。
オリックス(8591)
オリックスは株主優待が魅力的で個人株主にも非常に人気の銘柄ですね。
100株の保有でカタログギフトがもらえます。
また、3年以上継続保有することで、もらえるカタログギフトのグレードが上がります。
今後保有したい銘柄
<今後保有したい資産クラス、銘柄>
- 金(保有コストが課題)
- 三菱商事(コモディティ保有の代替として)
- 米国個別株、米国ETF(売買手数料がネック)
ポートフォリオに株式や債券と違う値動きをする資産クラスを組み込んで、リスクヘッジをしたいと考えて、その対象としてはゴールドやコモディティを想定しています。
しかし、国内で買える投資信託やETFではコストがやや高く、投資対象にしたい銘柄がないので、どうしようか悩んでいます。
また、今後米国の個別株やETFにも投資をしたいと考えているのですが、下手に分配金を出されると、都度課税されて投資効率が落ちるのと、米国株式に掛かる売買手数料がネックになって手を出せていません。今後、ネット証券の企業努力により米国株式も手数料無料で売買できるようになることを願います。