本記事では数ある楽天カードの中で最高のステータスカードである「楽天ブラックカード」のポイント還元率、年会費、加入条件等のスペックについて、FP(ファイナンシャルプランナー)資格の最上位であるCFP資格を持つ筆者が解説します。
楽天ブラックカードのポイント還元率,年会費,加入条件などを解説
楽天ブラックカードは招待を受けた人だけが持てる特別なカード
楽天ブラックカードは楽天カードが発行しているカードの中で最高のステータスカードで、通常の楽天カードのように自分で申し込みをして審査を通過すれば持つことができるものではなく、インビテーション(招待)を受けた限られた人しか持つことはできない特別なクレジットカードです。 インビテーションは楽天が発行するカードを持っているユーザーのうちほんの一部の限られた人にのみ届きます。
楽天ブラックカードの公式HPにも、その保有条件が以下のように書かれています。
「楽天ブラックカードは、原則、楽天カードが発行するカードをお持ちの方の中から選ばれたお客様へご案内させていただいております。ご案内をお受け取りのお客様のお申し込みをお待ちしております。」
誰でもが持てるクレジットカードではないとなるとその内容が気になりますね。順番に見ていきましょう。
楽天ブラックカードのポイント還元率は 1.0%〜6.0%
ポイント還元率とは、「クレジットカードをいくら使うといくら分のポイントが貯まるか」の割合のことを言います。例えば、クレジットカードで10000円分のお買い物をして50円相当のポイントが貯まった場合には、50円÷10000円でポイント還元率0.5%ということになります。一般的なクレジットカードのポイント還元率は0.5%程度に設定されている場合が多いです。
楽天ブラックカードのポイント還元率は利用シーンごとに異なり、整理すると以下のようになります。
<還元率1.0%>
・通常のショッピング
・公共料金のお支払い(通常の楽天カードと同様)
<還元率3.0%>
・楽天トラベルで宿泊料金をカード決済(事前決済)をした場合
・楽天TVの利用料金の支払い
<還元率6.0%(誕生日月は7.0%)>
・楽天市場、楽天ブックスでのショッピングのお支払い
楽天市場、楽天ブックスでの支払いの場合には、ポイント還元率が6,0%の高還元率になります。さらに誕生日月に楽天市場、楽天ブックスで支払いをした場合、1,0%とポイント上乗せがあり、ポイント還元率は7,0%になります。
※参考 通常の楽天カード 3%(年会費無料)
※参考 楽天ゴールドカード 5%(年会費2,160円)
<ポイント付与対象外>
・楽天ブラックカードの年会費の支払い
楽天ブラックカードの年会費の支払時にはポイントが付きませんのでご注意ください。
国内空港、海外の指定空港のラウンジが無料で利用可能
楽天ブラックカードの会員は国内空港、海外の指定空港のラウンジを無料で利用することができます。利用可能な空港は以下の通りで、国内については全国各地、海外についてはハワイと韓国の空港で利用することができます。
<利用できる国内空港>
新千歳空港、函館空港、青森空港、秋田空港、仙台国際空港、新潟空港、富山空港、小松空港、成田国際空港、羽田空港(国際線旅客ターミナルは使用不可)、中部国際空港セントレア、富士山静岡空港、関西国際空港、伊丹空港、神戸空港、岡山空港、広島空港、米子鬼太郎空港、山口宇部空港、高松空港、松山空港、徳島阿波おどり空港、福岡空港、北九州空港、大分空港、長崎空港、阿蘇くまもと空港、鹿児島空港、那覇空港
<利用できる海外空港>
ダニエル・K・イノウエ国際空港(ハワイ)、仁川空港(韓国)
<ご利用対象者>
楽天ブラックカード会員本人、楽天ブラックカード家族会員本人
※同伴者は対象外となりますのでご注意ください。
<ラウンジの主なサービス>
・ドリンクサービス(一部アルコール類が有料となる場合もあります。)
・新聞や雑誌の閲覧
・フライト情報
その他に120か国以上の海外空港ラウンジも利用可能
楽天ブラックカードの会員本人は「プライオリティ・パス」と呼ばれる世界120か国以上、800以上の空港のラウンジが利用できる利用権を無料で発行してもらうことができます。プライオリティ・パスと航空券の提示で、世界各国の空港でラウンジの無料利用が可能になります。
<ご利用対象者>
楽天ブラックカード会員本人(同伴者は2名まで利用可)
<ラウンジの主なサービス>
・ドリンクサービス(一部アルコール類が有料となる場合もあります。)
・新聞や雑誌の閲覧
・フライト情報
快適な旅をサポートするトラベルサービス
楽天ブラックカードでは世界を飛び回るハイステータスな人たちを充実したトラベルサービスでサポートしてくれます。
<手荷物宅配サービス>
旅行の際に自宅から空港、又は、空港から自宅まで手荷物を無料で配送してくれるサービスです。利用は年2回までですが、大荷物になりがちな海外旅行ではうれしいサービスですね。
<Hertzレンタカーの優待価格利用>
Hertzレンタカーは世界140か国以上で展開する世界最大のネットワークを誇るレンタカー会社です。国内で事前予約をしておくことで優待価格での利用が可能です。
<トラベルデスク>
世界30か国以上で現地のトラベルデスクを展開しており、現地でのホテルやレストランなどの予約から、パスポート・クレジットカードの紛失などの緊急対応のサポートをしてくれます。
コンシェルジュによるサービスもある
楽天ブラックカードの所有者にはコンシェルジュによる専門サービスが付いてきます。ステータスカードならではのサービスを試してみてはいかがでしょうか。
<ダイニング>
国内外のレストランの紹介、予約等をコンシェルジュにお願いすることができます。
<旅行>
国内外のホテル、航空券、レンタカーの手配等をコンシェルジュにお願いすることができます。
<エンターテインメント>
コンサート、馬齢・オペラ鑑賞、スポーツイベント等のイベントチケットの手配をコンシェルジュにお願いすることができます。今はインターネットで海外でのイベントチケットも比較的簡単に手配することができるようになりましたが、海外のサイトでの予約は以外に時間を取られるものです。旅行の準備時間がなかなか取れない多忙な方におすすめのサービスです。
<ゴルフ>
ゴルフコースの案内や空き状況の確認をコンシェルジュにお願いすることができます。
入会費、年会費、解約手数料などの費用は?
<楽天ブラックカードを保有すると掛かる費用>
入会金 | 32,400円(税込) ※初年度は無料 |
カード発行手数料 | 無料 |
年会費 | 無料 |
解約手数料 | 無料 |
入会金、カード発行手数料、解約手数料はすべて無料ですが、年会費については2年目以降から毎年32,400円の年会費が掛かります。
楽天ポイントカードは付帯されるが、楽天Edyは付帯されない
通常の楽天カードではクレジットカード機能に加えて、楽天ポイントカード、楽天Edyの機能を1枚のカードに付帯させることができるのでカードの枚数を減らすことができるメリットがありました。楽天ブラックカードの場合には、楽天ポイントカードは付帯されていますが、楽天Edyを付帯させることはできません。もし、楽天ブラックカードと楽天Edyを利用している場合には、それぞれのカードを持ち歩く必要が出てしまいます。
楽天ブラックカードで選べる国際ブランド
楽天ブラックカードの場合にはMastercard、JCB、AmericanExpressの3種類から選択することになります。通常の楽天カードの場合にはVISA、Mastercard、JCB、AmericanExpressの4種類の国際ブランドから選択をすることができるので、国際ブランド最大手のVISAが選べなくなってしまっている点は少し残念です。
楽天ブラックカードの利用限度額と上限金額
楽天ブラックカードの利用限度額は審査によって300万円~1000万円の間で設定されます。通常の楽天カードの利用可能額が上限100万円であることを考えると保有するためには個人としてのそれだけ高い信用力が求められるカードということになります。
ETCカードの発行は無料
楽天ブラックカードでは、発行手数料、年会費ともに無料でETCカードを発行することができます。なお、ETCカードを利用した場合、利用額の1%相当の楽天ポイント付与されます。
楽天ブラックカードのポイント還元率,年会費,加入条件のまとめ
楽天ブラックカードは自分から申し込みができない招待制のクレジットカードで、招待を受けるための基準もオープンになっていないことから謎な部分も多いクレジットカードです。それだけにクレジットカードにこだわりのある方にはステータスとして保有する価値があるカードです。