こんにちは、モチタケです。私ははじめての転職が第二新卒、未経験職種という底辺でしたが、その後のスキルと経験の蓄積により、誰もが知る超大手企業の内定を何度も獲得してきました。
就職・転職の会社選びの時には、「目当ての会社がブラック企業じゃないかな?」「長く働ける会社かな?」と不安になりますよね。私自身もこれまで何回かの転職を経験していて、転職の度にできる限りの情報収集をして次の会社を選んできましたが、どれだけ準備をしていても新しい世界踏み込むのは勇気がいるものです。
本記事シリーズでは、企業の離職率やリストラ情報などの企業側ができるだけ知られたくない情報から、勤続年数・就職先としての口コミ評判などをまとめています。本記事を読むことで、”キレイに着飾った企業側の宣伝”ではない本当の会社の姿が見えてくるはずです。
すでに転職活動をしている、転職活動を始めようと思っているという方であれば、実際に私が日本を代表する超大手企業の内定獲得に成功したときに使用した転職エージェントを紹介していますので、そちらの記事も参考にしてみてください。
・転職エージェントはどこがいい?超大手企業への転職で実際に使用した転職エージェント
- パナソニックの離職率とリストラ情報【転職の評判とホワイト企業度】
- パナソニックの離職率【ワークライフバランスの評判】
- 離職率の計算方法【表面的な数字に騙されない】
- 離職率が高くなる原因と退職者がでることによるデメリット
- パナソニックの平均勤続年数は22.8年【離職率と相関】
- パナソニックのワークライフバランス【勤務時間、年間休日、テレワーク、フレックスタイム】
- パナソニックの福利厚生制度【好待遇なら離職率ダウン】
- パナソニックの転職口コミサイトでの評判【離職率やリストラの実態】
- パナソニックの中途採用求人の探し方【転職エージェントを活用】
- パナソニックのリストラ、過労死、労災など【ブラック企業は離職率高い】
- パナソニックの働きやすさとワークライフバランス【離職率に直結】
- パナソニックの平均年収・給料【高年収は離職率を下げるが、リストラ確率は上げる】
- パナソニックの初任給【新卒の離職率は3年3割】
- パナソニック役員の給料年収はどれくらい?
- パナソニックの売上高と財務内容【業績悪化は離職率を上げる】
- パナソニックの事業別の売上と事業内容【業績好調な事業は離職率も低い】
- パナソニックの企業研究に役立つ本、書籍
- まとめ パナソニックの離職率とリストラ情報【転職の評判とホワイト企業度】
パナソニックの離職率とリストラ情報【転職の評判とホワイト企業度】
まずはじめにパナソニックの会社概要について簡単に解説したいと思います。
パナソニックは1935年創業の国内大手電機メーカーで、松下幸之助によって創業されました。社名のパナソニックは、ギリシャ語で「すべて」を意味する「PAN」と、英語で「音」を意味する「SONIC」に由来しています。
<パナソニックの会社概要>
会社名:パナソニック株式会社
英語表記:Panasonic Corporation
設立:1937年
本社所在地:大阪府門真市
業種:電気機器
事業内容:白物家電、住宅設備、車載設備等の製造販売
グループ売上高:3,951,937百万円(2019年3月期)
グループ従業員数: 195,056人(2019年3月期)
株式上場:東証第一部(1949年上場)
会社HP:https://www.panasonic.com/jp/home.html
パナソニックの離職率【ワークライフバランスの評判】
就職や転職をする際にその会社の働きやすさをはかる指標として気になるのが離職率ですが、今のところ無料で入手できる範囲では公開情報が限られています。
その中で、多くの企業の離職率が確認できる情報ソースは就職四季報になります。就職四季報では、3年後離職率だけでなく、有給取得日数、平均年数、採用実績校など、その会社で働く上での細かい情報が記載されています。残念ながら就職四季報の数字は転載が禁止されているので、実際の数字は就職四季報を購入して確認してみてください。
また、東洋経済では定期的に、企業の離職率に関するランキングを公表していますのでそれも離職率を確認する上では参考になります。しかし、あくまで企業側から公表された情報であることから数字が良い方向に操作されていることがないとも言えませんのであくまで参考情報としてみていくのが良いでしょう。


離職率の計算方法【表面的な数字に騙されない】
離職率の計算方法は、法律などで厳密に定義されているわけではなく、公表している会社や機関などによって計算方法はまちまちです。一般的な離職率の計算方法は、一定期間の離職者数を基準日時点(例えば1月1日)の雇用者数で割るというものです。
<一般的な離職率の計算方法>
一定期間の離職者数/基準日時点の雇用者数
例えば1年間での離職率を計算しようとする場合は、1月1日~12月31日までの離職者数を、1月1日時点の雇用者数で割る、などの計算方法によって算出します。
また、よく統計などで見かける新卒3年離職率の計算方法は、新卒入社者のうちの3年間の離職者数を、新卒入社人数で割ることで算出します。100人が新卒入社して、3年間に10人が辞めている場合には、新卒3年離職率は10%になります。
このように離職率は計算方法が期間や対象者をどうするかによって算出結果に大きな違いが出てきます。1年間での離職率10%と、3年間での離職率10%では、実質の離職率に3倍の差があります。離職率の数字が掲載されているときは、見かけの数字で判断するのではなく、どのような計算方法で算出されたものか必ず確認するようにしましょう。特に企業が主体的に公表している離職率は、企業側が少しでも離職率の少ない良い職場に見せるため、巧みに有利な数字を算出していることが多いので、くれぐれもお気を付けください。
離職率が高くなる原因と退職者がでることによるデメリット
離職率が同業や世間一般と比較して高い会社にはやはり人が辞めるだけの何らかの原因があります。しかも、仕事に関する不満や悩みはどこの会社でもあまりバリエーションが多いわけではなく、概ね以下のようなものに集約されます。
<社員が辞める、離職率が高くなる原因>
・業務内容、役職、年齢から考えて給料が低い
・残業時間が多い、休日が少ない
・上司や同僚などとの人間関係に大きなストレスを感じる
・会社の業績が悪い、事業内容や将来性に期待が持てない
・人事評価に不満がある
・子育てや介護支援の仕組みがなく、ライフイベントのタイミングで退職せざるを得ない
上記のような要因に対処できていないと次第に社員はその職場を離れていきます。しかも、社員が辞めていくときは、ほかの会社からも引き合いが強い優秀な社員から辞めていきます。そのため、離職率が高い会社は、急速に競争力を失っていくことになるので、企業としては離職率が高止まりしていれば早急に手を打つ必要があります。離職率が高く社員が辞めていく会社が受けるデメリットをまとめると以下のようになります。
<離職率が高いことのデメリット>
・辞めた人員を補充するための採用コストがかかる
※採用に当たる人件費、求人広告の掲載費用、中途採用の成功報酬など
・採用(補充)した人の教育に時間とコストがかかる
※研修費用、OJTで教える人の人件費
・知識やノウハウの流出
企業としては離職率が高くなることを防ぐことが重要な一方で、就職希望者・転職希望者としても離職率が低い会社に入社することは、今後も競争力を維持する会社で働くという意味でも重要です。
パナソニックの平均勤続年数は22.8年【離職率と相関】
離職率とともにその会社の働きやすさを見る上で大切なのが平均勤続年数です。平均勤続年数とは、在籍している従業員がその会社で平均して何年働いているかの指標です。
気になるパナソニックの平均勤続年数を他社と比較しながら見てみましょう。
<パナソニックの平均勤続年数を他社と比較>
会社名 | 決算期 | 平均年齢 | 平均勤続年数 |
ホンダ | 19年3月期 | 45.6 | 24.1 |
高島屋 | 19年2月期 | 46.7 | 23.5 |
三越伊勢丹HD | 19年3月期 | 46.5 | 23.1 |
パナソニック | 19年3月期 | 45.6 | 22.8 |
信越化学工業 | 19年3月期 | 42.1 | 20.1 |
味の素 | 19年3月期 | 43.6 | 19.9 |
キヤノン | 19年12月期 | 44.2 | 19.5 |
富士通 | 19年3月期 | 43.2 | 19.2 |
日立製作所 | 19年3月期 | 42.1 | 19.0 |
三菱商事 | 19年3月期 | 42.5 | 18.5 |
三井物産 | 19年3月期 | 42.2 | 18.5 |
東京エレクトロン | 19年3月期 | 44.3 | 18.4 |
住友商事 | 19年3月期 | 42.6 | 18.2 |
富士フイルム | 19年3月期 | 42.7 | 17.8 |
KDDI | 19年3月期 | 42.5 | 17.7 |
花王 | 19年12月期 | 40.6 | 17.7 |
伊藤忠商事 | 19年3月期 | 41.7 | 17.5 |
大手有名企業は離職率が低く、平均勤続年数も長い企業が多いですが、その中でもパナソニックは20年超の平均勤続年数を誇る数少ない企業です。
勤続年数は単純に長ければいい会社、短ければ悪い会社、というわけではありません。会社の歴史やビジネスモデルなどによっても、長くなったり短くなったりしますので、以下の平均勤続年数の見方を頭に入れたうえで年数を見てみると良いでしょう。
<平均勤続年数の見方>
・会社の歴史が浅い会社は社員の在籍期間が短くなるので平均勤続年数が短くなります。
・急成長中の会社は、従業員をどんどん増やしていくため、勤続年数が短い社員が多くなり、結果的に平均勤続年数が短くなります。
パナソニックのワークライフバランス【勤務時間、年間休日、テレワーク、フレックスタイム】
その会社での待遇を知るには、年収や福利厚生だけではなく、働き方についても知っておく必要があります。2つの会社を比較したときに、一方が10%給料が高かったとしても、休日日数が15%少なかったとしたら時給は少ないということになりますね。
パナソニックの働き方についての当サイトでの調査結果は以下の通りです。
勤務時間 | 7時間45分 |
勤務時間帯 | 情報なし |
月平均残業時間 | 情報なし |
ボーナス賞与 | 年2回(7月、12月) |
週休 | 完全週休2日制 |
年間休日 | 126日程度 |
有給付与日数 | 年間25日付与 |
平均有休消化 | 情報なし |
その他休暇制度 | 夏季休暇、慶弔休暇、節目休暇、ファミリーサポート休暇 |
フレックスタイム | あり(事業所により状況が異なる) |
テレワーク | 情報なし |
※2020年調べ
パナソニックの福利厚生制度【好待遇なら離職率ダウン】
会社の待遇の良さを知るうえでは、福利厚生や退職金制度も見逃せません。年収自体は少なくても、福利厚生で受けるメリットを鑑みれば、年収以上の魅力がある企業はたくさんあります。特に退職金や家賃補助などは年収と同じと考えるべきでしょう。
パナソニックの福利厚生、退職金制度で確認できている情報は以下の通りです。
<パナソニックの福利厚生制度>
退職金制度 | 企業年金制度あり |
確定拠出年金 | 情報なし |
社員寮・家賃補助 | 独身寮、社宅あり |
保養所 | 保養施設あり |
従業員持株会 | あり |
財形貯蓄制度 | あり |
グループ生命保険 | 情報なし |
カフェテリアプラン ※会社が用意した福利厚生メニューの中から、好きなものを一定の範囲内で選択・利用できる制度 | あり |
慶弔金 | 情報なし |
育児・介護支援 | 情報なし |
その他 | 情報なし |
※2020年調べ
パナソニックの転職口コミサイトでの評判【離職率やリストラの実態】
就職先、転職先を選ぶ際には求人票や企業サイトの採用情報だけを情報ソースにするのは危険です。これらは企業が優秀な人材を引き付けるために書いたいわば「広告」であり、その企業で働くメリットが強調して掛かれており、一方でデメリットは書かれていないか控え目な書かれ方をします。
就職、転職前にその企業の実態を把握するためには実際にその企業で働く人の口コミ、評判を見るのが大変参考になります。転職口コミサイトはその企業を退職した人や転職を希望する人が書いているので、必要以上にネガティブな情報も多いですが企業の実態を掴むのには大変役に立ちます。
<パナソニックの評判は下記の転職口コミサイトから検索>
・OpenWork「働く」のすべてを、オープンに(旧Vorkers)
<転職口コミサイトの比較>
転職口コミサイトの比較を別記事でまとめていますのであわせてご覧ください。

パナソニックの中途採用求人の探し方【転職エージェントを活用】
中途採用の募集広告を出すと多数の応募が集まる大手人気企業は、主に非公開求人という形で中途採用の求人を出します。非公開求人とは、インターネットなどで誰でも見ることができる公開求人とは異なり、転職エージェントなどから紹介をしてもらうことで見ることができる求人のことです。
人気企業が非公開求人で中途採用を行う理由は、誰でも見ることができる公開求人で募集をすると応募が集まりすぎて企業側での選考が大変になることや、求人の内容自体に機密情報が含まれていたりする、ということがあげられます。つまり、多くの人が応募したくなるような年収が高く、離職率が低いホワイト企業の求人のほとんどは非公開求人ということになります。実際に私が超大手企業から内定を獲得したときはすべて転職エージェント経由の非公開求人で内定しています。
”非公開”求人といっても実際は転職エージェントに登録すれば無料で紹介してもらうことができます。また、転職エージェントはすぐに転職する意思がなくても「まずは情報収集だけ」という人も歓迎していますので、気になる方は転職エージェント経由で非公開求人を探してみると良いでしょう。
<筆者が超大手企業への転職時に利用した転職エージェント>
中途採用の求人は募集時期がピンポイントで、時期を逃すと求人情報を見れなかったり、応募する機会を逃すことになるので、私は転職を考えていない時でも転職エージェントに登録だけはしておいて、非公開求人を見たり紹介してもらうことができる状態にしています。その時々でどんな求人がでていて、どんなスキルにニーズがあるかを知っておくと、自分のキャリアの方向性を考えるのにも役立つと思いますよ。
転職エージェントの比較や利用方法については別記事で解説していますのでよろしければどうぞ。

パナソニックのリストラ、過労死、労災など【ブラック企業は離職率高い】
リストラ、過労死、労災など、その会社で働く人にどのような問題が起きたかは大々的に報道されることは少なく、時間が経つにつれ風化されていきますが、こういった耳障りの悪い情報程よく調べておく必要があります。会社の風土は大企業であればあるほど変わるのは難しく、過去に起きた問題は高確率で再発し、その被害者はあなたになるかもしれません。
パナソニックについて確認できている過去の労働問題は以下の通りです。
年月 | 内容 |
2017年3月 | パナソニックの富山県内の工場で勤務していた40代男性が、2016年6月に死亡した。砺波労働基準監督署は労働基準法の範囲を超える違法な長時間労働による過労が原因として労災認定した。 |
2017年2月 | 福井県にあるパナソニック森田工場で勤務していたパナソニックの下請け会社の契約社員であった40代男性が2015年10月にくも膜下出血により死亡。当時は月80時間程度の時間外労働が続いていたとされる。 |
パナソニックの働きやすさとワークライフバランス【離職率に直結】
パナソニックは従業員にとっての働きやすさはどうなのでしょうか。実際に入社をしてみないとわからない部分は多くありますが、最近では長時間労働や過労死などに対する社会の問題意識が高まっているため、ホワイト企業としてのイメージ作りに力を入れて採用力の強化や離職率の低下を狙う企業も増えています。
就職先や転職先となる企業が従業員にとって働きやすいホワイト企業か、長時間労働やサービス残業が蔓延するブラック企業かを判定するには、従業員の離職率や勤続年数を調べる以外にも、厚生労働省が一定の基準を満たした企業に対して認定するくるみん、プラチナくるみん、ホワイト500(健康経営優良法人)などの認定状況を調べることが有効です。
参考:【厚生労働省HP】くるみん・プラチナくるみんマークについて
また、働き方改革への取り組み状況や過去のリストラ、過労死、労働訴訟などの事例を調べることもその企業が従業員を大切に扱っている会社かどうかを知る上では役に立ちます。
くるみん・・・パナソニックは認定なし✖
くるみんとは、仕事と子育ての両立支援への取り組み状況を厚生労働省が認定する制度で、政府の働き方改革への取り組み要請を受けて認定を受けようとする企業が増えています。くるみんを取得している企業は従業員の健康や幸福に対して積極的な取り組みをするホワイト企業である可能性が高いと推測できます。
残念ながらパナソニックはくるみんの認定は受けていません。
参考:くるみんの認定基準(一部抜粋)
<全般的事項>
・雇用環境の整備について、2年間~5年間の行動計画を策定、実施し、計画に定めた目標を達成すること
・法及び法に基づく命令その他関係法令に違反する重大な事実がないこと
<残業時間・長時間労働の是正について>
・フルタイムの労働者等の法定時間外・法定休日労働時間の平均が各月45時間未満であること
・月平均の法定時間外労働60時間以上の労働者がいないこと
・次の①から③までのいずれかを実施していること
①所定外労働の削減のための措置
②年次有給休暇の取得の促進のための措置
③短時間正社員制度、在宅勤務、テレワークその他の働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備のための措置
<育休制度について>
・計画期間内の女性従業員の育児休業取得率が75%以上であること
・男性の育児休業等取得について、次の①又は②を満たすこと
①計画期間において、男性労働者のうち、配偶者が出産した男性労働者に対する育児休業等を取得した者の割合が7%以上であること
②計画期間において、男性労働者のうち、配偶者が出産した男性労働者に対する育児休業等を取得した者及び育児休業等に類似した企業独自の休暇制度を利用した者の割合が15%以上であり、かつ、育児休業等をした者の数が1人以上いること
・3歳から小学校就学前の子を育てる労働者について、「育児休業に関する制度、所定外労働の制限に関する制度、所定労働時間の短縮措置又は始業時刻変更等の措置に準ずる制度」を講じている
プラチナくるみん・・・パナソニックは認定なし✖
プラチナくるみんは、くるみん認定を受けた企業がさらに高い水準の取り組みを行い、仕事と子育ての両立支援制度の導入や利用が進んでいる企業が認定されるものです。プラチナくるみんの認定を受けている企業は長時間労働の対策や子育て支援を行っていることが認められているため、長期間腰を据えて働ける企業である可能性が高いです。
残念ながらパナソニックはプラチナくるみんの認定は受けていません。
参考:プラチナくるみんの認定基準(一部抜粋)
<全般的事項>
・雇用環境の整備について、2年間~5年間の行動計画を策定、実施し、計画に定めた目標を達成すること
・法および法に基づく命令その他関係法令に違反する重大な事実がないこと
<残業時間・長時間労働の是正について>
・フルタイムの労働者等の法定時間外・法定休日労働時間の平均が各月45時間未満であること
・月平均の法定時間外労働60時間以上の労働者がいないこと
・次の①から③までの全てに取り組み、かつ、①又は②について定量的な目標を定めて実施、達成していること
①所定外労働の削減のための措置
②年次有給休暇の取得の促進のための措置
③短時間正社員制度、在宅勤務、テレワークその他の働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備のための措置
<育休制度について>
・女性労働者の育児休業等取得率が75%以上であること
・男性の育児休業等取得について、次の①又は②を満たすこと
①配偶者が出産した男性労働者のうち育児休業等を取得した者の割合が13%以上
② 配偶者が出産した男性労働者のうち育児休業等を取得した者及び育児休業等に類似した企業独自の休暇制度を利用した者の割合が30%以上、かつ、育児休業等を取得した者が1人以上いること。
・3歳から小学校就学前の子を育てる労働者について、「育児休業に関する制度、所定外労働の制限に関する制度、所定労働時間の短縮措置又は始業時刻変更等の措置に準ずる制度」を講じている
ホワイト500・・・パナソニックは認定なし✖
ホワイト500とは、経済産業省と日本健康会議が認定する「健康経営優良法人」のうち大規模法人部門の愛称で、従業員の健康に対する取り組みで高い水準にある大規模法人が選ばれます。
残念ながらパナソニックはこのホワイト500には認定されていません。
パナソニックの働き方改革への取り組み
厚生労働省が運営している「働き方・休み方改善ポータルサイト」では企業の働き方改革への取り組み事例を検索することができます。共働きが増える現代においては、働き方改革を進めていくことが少子化への重要な施策になることから、政府も長時間労働の抑制やフレックスタイム・テレワークの導入、育休制度などを充実させるよう企業に働きかけを行っています。
入社を検討している場合や、応募を検討している場合、「働き方・休み方改善ポータルサイト」で、該当の企業の取り組み事例が紹介されているか調べてみると良いでしょう。
<【厚生労働省】働き方・休み方改善ポータルサイト>
2019年12月現在、残念ながらパナソニックの取り組み事例は掲載されていません。
パナソニックの平均年収・給料【高年収は離職率を下げるが、リストラ確率は上げる】
どんなに働きやすくて楽しい会社であっても多くの人にとって仕事の究極の目的は生活費を稼ぐことだと思います。ここからはパナソニックの従業員、新入社員、役員の給料や年収について見ていきたいと思います。
<パナソニックの平均年収>
決算期 | 19年3月期 |
グループ全体の従業員数 | 271,869 |
従業員数(人) | 62,031 |
平均年齢(歳) | 45.6 |
平均年収(円) | 7,744,759 |
パナソニック 有価証券報告書(2019年3月決算)を元に筆者作成
<パナソニックの平均年収を世間一般と比較>
パナソニックの平均年収の比較対象として製造業の平均年収、全産業の会社員の平均年収を掲載しておきます。
業種区分 | 平均年収 |
パナソニックの平均年収 | 774万円 |
製造業の平均年収 | 520万円 |
会社員の平均年収 | 441万円 |
正規社員の平均年収 | 560万円 |
非正規社員の平均年収 | 179万円 |
資本金10億円以上の会社員 | 616万円 |
資本金2000万円未満の会社員 | 382万円 |
事業所規模5000人以上の会社員 | 511万円 |
事業所規模10人未満の会社員 | 358万円 |
出典:平成30年分民間給与実態統計調査(国税庁)
<パナソニックの平均年収を他の大手企業と比較>
パナソニックの平均年収を他の大手企業とも比較してみましょう。
会社名 | 決算期 | 平均年齢 | 平均年収(円) |
キーエンス | 19年3月期 | 35.8 | 21,106,666 |
三菱商事 | 19年3月期 | 42.5 | 16,077,197 |
伊藤忠商事 | 19年3月期 | 41.7 | 15,207,832 |
三井物産 | 19年3月期 | 42.2 | 14,300,000 |
住友商事 | 19年3月期 | 42.6 | 13,895,582 |
丸紅 | 19年3月期 | 41.9 | 13,893,413 |
三越伊勢丹HD | 19年3月期 | 46.5 | 8,307,750 |
日本航空 | 19年3月期 | 39.9 | 8,275,000 |
ホンダ | 19年3月期 | 45.6 | 8,198,000 |
三菱電機 | 19年3月期 | 40.4 | 8,169,232 |
花王 | 19年12月期 | 40.6 | 8,124,000 |
富士通 | 19年3月期 | 43.2 | 7,985,114 |
ANA | 19年3月期 | 45.5 | 7,766,000 |
パナソニック | 19年3月期 | 45.6 | 7,744,759 |
キヤノン | 19年12月期 | 44.2 | 7,606,026 |
資生堂 | 19年12月期 | 39.0 | 7,165,467 |
東日本旅客鉄道 | 19年3月期 | 39.4 | 7,153,829 |
パナソニックの初任給【新卒の離職率は3年3割】
新卒入社の場合には、初任給を見て働く会社を決めてしまう方もいるかもしれませんが、実は初任給はどこの会社も大差ありません。そのため、重視すべきはそのあとの昇給の速さや平均年収です。企業の中には高い初任給で人材を集めておいて、その後の昇給がほとんどないという企業もあるので気をつけましょう。
参考までにパナソニックが公表している初任給は以下の通りです。
<パナソニックの初任給>
区分 | 初任給(円) |
修士了 | 236,500 |
学部卒 | 212,500 |
※19年度実績
パナソニック役員の給料年収はどれくらい?
それでは次にパナソニックの役員の報酬体系、年収水準について見ていきましょう。
<役職ごとの年収>
役職 | 年収合計 | 人数 | 一人当たり平均 |
取締役 | 1,085 | 9 | 121 |
監査役 | 80 | 2 | 40 |
社外取締役 | 65 | 4 | 16 |
社外監査役 | 39 | 3 | 13 |
単位:百万円
<年収1億円以上の役員>
年収(役員報酬)が1億円以上の上場会社役員は、有価証券報告書にその報酬の額を開示することとされています。
パナソニックの場合、年収1億円以上の役員は5名で、各役員の年収は以下の通りです。
氏名 | 役職 | 年収 |
津賀 一宏 | 取締役 | 255 |
伊藤 好生 | 取締役 | 161 |
樋口 泰行 | 取締役 | 151 |
佐藤 基嗣 | 取締役 | 141 |
長榮 周作 | 取締役 | 118 |
単位:百万円
パナソニックの売上高と財務内容【業績悪化は離職率を上げる】
ここからはパナソニックの業績や事業内容について見ていきたいと思います。
どんなに働き方がホワイトな企業であっても、業績が悪い企業では遅かれ早かれ労働環境も悪化してきます。従業員に高い給料を支払ったり、休みを多く提供したりすることができるのはビジネスモデルや社員一人一人の生産性が高く、会社が利益を多くあげているからです。
働く会社から良い待遇を求める場合には、必ずその会社の業績や事業内容を確認しましょう。
パナソニックの直近3事業年度の売上高、業績
パナソニックの直近3事業年度の売上、業績は以下の通りです。
決算期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 |
会計基準 | IFRS | IFRS | IFRS |
売上高 | 7,343,707 | 7,982,164 | 8,002,733 |
営業利益 | 276,784 | 380,539 | 411,498 |
営業利益率 | 3.8% | 4.8% | 5.1% |
経常利益 | 275,066 | 378,590 | 416,456 |
経常利益率 | 3.7% | 4.7% | 0.1% |
当期利益 | 149,360 | 236,040 | 284,149 |
利益率 | 2.0% | 3.0% | 3.6% |
自己資本比率 | 26.3% | 27.1% | 31.8% |
パナソニック有価証券報告書(2019年3月決算)を元に筆者作成
企業研究で就職先、転職先を選ぶときに特に注意してみたいのは下記の3点です。
<売上高>
売上高は会社の事業規模を把握する上で最も重要な指標ですので、採用選考を受けようとする会社については大まかな売上高の数値は頭に入れておきましょう。
<営業利益、経常利益>
利益を見ることで会社が事業を通じて儲かっているかどうかを確認します。当たり前ですが利益が出ない会社はそのうち倒産します。
利益については全部で5つの種類があり、それぞれの内容については別記事で解説していますので、そちらをご覧いただければと思います。

<自己資本比率>
自己資本比率は会社が持っている資産のうちどれだけが自社のものかを表す指標です。言い換えれば自己資本比率が多い企業ほど、借金体質の企業ということになりますので、企業を選ぶときはできるだけ自己資本比率が高い企業を選ぶと良いでしょう。
パナソニックの業績推移【売上推移と利益】
パナソニックの売上高と利益は以下のように推移しています。
<パナソニックの売上高と利益の推移>
単位:百万円
パナソニックの事業別の売上と事業内容【業績好調な事業は離職率も低い】
企業が行っている様々な事業を内容ごとに区分したものをセグメントと言います。就職活動、転職活動では企業を選ぶことも重要ですが、同様にその企業のどのセグメントで働くことになるかも非常に大切です。昨今では企業は生き残りをかけて不採算事業の整理・売却を行うことも珍しくありません。不採算事業で働いている場合、給与水準が下がるということや、気が付いたら別の会社に売却されていた、などという笑えない事態も起こりえます。
パナソニックでは以下のセグメント区分で事業を展開しています。
・アプライアンス
・エコソリューションズ
・コネクテッドソリューションズ
・オートモーティブ&インダストリアルシステムズ
セグメントごとの売上高と営業利益は以下のようになっています。
<パナソニックのセグメント別売上高と営業利益>
それではここからは、各セグメントごとの事業内容、業績について見ていきましょう。
アプライアンスの売上、業績と事業内容
<主要製品>
ルームエアコン、大型空調、テレビ、デジタルカメラ、ビデオ機器、オーディオ機器、洗濯機、冷蔵庫、掃除機、電子レンジ、美・理容器具 等
<主要会社>
パナソニック(製造・販売)、パナソニックコンシューマーマーケティング(販売)、パナソニックノースアメリカ(販売)、パナソニックマーケティングヨーロッパ(販売)、パナソニックアジアパシフィック(販売)、パナソニックチャイナ(販売)、パナソニックAPエアコン広州(製造)
<業績情報>
決算期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 |
売上高(百万円) | 2,784,232 | 2,750,553 |
営業利益(百万円) | 107,785 | 85,852 |
営業利益率 | 3.9% | 3.1% |
従業員数(人) | 64,037 | 69,821 |
一人当たり売上高(百万円) | 43.5 | 39.4 |
一人当たり営業利益(百万円) | 1.7 | 1.2 |
単位:百万円
<競合会社>
ソニー、キヤノン、ニコン、日立製作所、三菱電機、ダイキン、シャープ ほか
エコソリューションズの売上、業績と事業内容
<主要製品>
照明器具、ランプ、配線器具、太陽光発電システム、水回り設備、内装建材、外装建材、空気清浄機、戸建住宅、集合住宅、リフォーム 等
<主要会社>
パナソニック(製造・販売)、パナソニックコンシューマーマーケティング(販売)、パナソニックノースアメリカ(販売)、パナソニックマーケティングヨーロッパ(販売)、パナソニックアジアパシフィック(販売)、パナソニックチャイナ(販売)、パナソニックエコシステムズ(製造)、パナソニックホームズ(製造)
<業績情報>
決算期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 |
売上高(百万円) | 1,957,396 | 2,036,054 |
営業利益(百万円) | 81,221 | 64,640 |
営業利益率 | 4.1% | 3.2% |
従業員数(人) | 51,095 | 56,913 |
一人当たり売上高 | 38.3 | 35.8 |
一人当たり営業利益 | 1.6 | 1.1 |
単位:百万円
コネクテッドソリューションズの売上、業績と事業内容
<主要製品>
航空機内エンターテインメント、システム・通信サービス、電子部品実装システム、溶接機、プロジェクター、業務用カメラシステム、パソコン・タブレット、監視・防犯カメラ 等
<主要会社>
パナソニック(製造・販売)、パナソニックコンシューマーマーケティング(販売)、パナソニックノースアメリカ(販売)、パナソニックマーケティングヨーロッパ(販売)、パナソニックアジアパシフィック(販売)、パナソニックチャイナ(販売)、パナソニックシステムソリューションズジャパン(製造)、パナソニックスマートファクトリーソリューションズ(製造)、パナソニックアビオニクス(製造)
<業績情報>
決算期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 |
売上高(百万円) | 1,110,408 | 1,127,670 |
営業利益(百万円) | 103,586 | 94,383 |
営業利益率 | 9.3% | 8.4% |
従業員数(人) | 31,549 | 28,333 |
一人当たり売上高 | 35.2 | 39.8 |
一人当たり営業利益 | 3.3 | 3.3 |
単位:百万円
オートモーティブ&インダストリアルシステムズの売上、業績と事業内容
<主要製品>
車載インフォテインメントシステム、自動車用ミラー。乾電池、小型リチウムイオン電池、車載電池、制御装置、モーター、半導体、電子部品、電子材料 等
<主要会社>
パナソニック(製造・販売)、パナソニックコンシューマーマーケティング(販売)、パナソニックノースアメリカ(販売)、パナソニックマーケティングヨーロッパ(販売)、パナソニックアジアパシフィック(販売)、パナソニックチャイナ(販売)、パナソニックセミコンダクターソリューションズ(製造)、パナソニック液晶ディスプレイ(製造)
<業績情報>
決算期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 |
売上高(百万円) | 2,803,908 | 2,983,106 |
営業利益(百万円) | 93,434 | 56,439 |
営業利益率 | 3.3% | 1.9% |
従業員数(人) | 102,414 | 100,728 |
一人当たり売上高 | 27.4 | 29.6 |
一人当たり営業利益 | 0.9 | 0.6 |
単位:百万円
パナソニックの企業研究に役立つ本、書籍
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・パナソニックの就活ハンドブック 2021年度
まとめ パナソニックの離職率とリストラ情報【転職の評判とホワイト企業度】
ここまでパナソニックの離職率、リストラ情報をはじめとする企業研究について書いてきました。本記事を参考に企業研究を進めていただき、一人でも多くの方が就職活動、転職活動により理想のキャリア、年収を獲得していただけることをお祈りしています。
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