転職面接で最もよく聞かれる質問の一つが「あなたの長所と短所を教えてください。」というもの。転職面接で聞かれたときにうまく回答ができているでしょうか?
本記事では転職人気ランキングトップ10の常連企業から内定を得た経験のある筆者(モチタケ)が、ご自身の長所短所を見つけるヒントとなる情報や面接官への回答のコツを解説しています。本記事を読んでご自身のことを改めて見つめなおし、面接準備にお役立ていただければと思います。
面接での長所短所の回答例 | 転職人気企業の内定者が解説
転職面接でよく聞かれる質問の一つが「あなたの長所、短所はなんですか」という質問。自分で自分の長所や短所を話すのは多少恥ずかしさもあり、うまく話せない方も多いのではないでしょうか。私自身も転職面接での長所短所の回答にはかなり頭を悩ませました。
そもそも転職面接で面接官が候補者の長所、短所を聞く理由は何なのでしょうか。理由はいろいろありますが基本的には「面接の限られた時間で人物像を見極めるため」というのが最も大きな理由です。面接官は30分~1時間程度の短い面接時間の中で、候補者の人格や人間性が自社に合っているか確認しなければいけません。候補者が語る長所、短所はある程度脚色されているものですが、それでも全くのうそを話す候補者は少ないためその候補者の人となりを判断する良い材料になるのです。
【長所短所の例一覧】まずは自分の長所短所を知る
日常生活では自分の長所や短所はなんだろう、と改めて考えることもないので自分の長所、短所がよくわからないという方も多いと思います。以下によくある長所、短所のリストを用意しましたので、自分に思い当たりそうなものをピックアップして自分の性格の傾向を調べてみてください。自分でゼロから長所短所を挙げていくのは難しいですが、リストから自分に当てはまりそうなものを選ぶのは比較的簡単にできると思いますので挑戦してみましょう。
長所の例一覧(協調性、真面目 etc)
協調性がある、コミュニケーション力が高い、周囲に気を配れる、調整力、面倒見がいい、柔軟性、行動力、積極性がある、チャレンジ精神、好奇心、自主性がある、主体性をもって行動する、忍耐力がある、一度決めたら最後までやり抜く、継続性、自分の理想を持ち続けること、集中力、我慢強い、責任感がある、楽天的、ポジティブ、前向き、明るい、人とすぐ打ち解けられる、計画性がある、几帳面、論理的、大勢の前でも緊張しない、反骨精神、粘り強い、思い切りが良い、発想力がある など
短所の例一覧(心配性、緊張しやすい etc)
熱くなりすぎる、頑固、自己主張が強い、マイペース、人に流されやすい、真面目すぎる、動き始めるのに時間が掛かる、飽きやすい、優柔不断、計画性がない、後先を考えずに行動することがある、おっちょこちょい、抱え込みやすい、落ち込みやすい、抱え込みやすい、心配性、神経質、小心者、人見知り、打ち解けるのに時間が掛かる、失敗を引きずる、落ち込みやすい、気持ちの切り替えが下手、短気、自分に甘い、時間にルーズ、約束を破ってしまうことが多い、無口で不愛想にみられる、小さなうそをついてしまう、大勢の前で話すのが苦手、緊張しやすい など
転職面接での長所の答え方とコツ
長所短所の一覧表をみてご自身の性格の傾向はつかめたでしょうか?それでは次に転職面接での長所短所の回答方法について解説をしていきます。
①その仕事に活かせる長所を話す
転職面接を受ける目的は内定を取ることですから、自分の長所で思いついたものをなんでも話せば良いというわけではなく、「自分こそがその仕事に適任である」と面接官に思わせるような長所を話す必要があります。わかりやすいように具体例をいくつかあげていきたいと思います。
<営業職の中途採用選考を受ける場合>
楽天的、ポジティブ、人とすぐ打ち解けられる など
<事務職の中途採用選考を受ける場合>
几帳面、計画性がある、論理的 など
上記のようにその仕事内容に即した長所を話すことで自分がその仕事に向いていることを自然にアピールしていくことが有効です。先ほどの長所一覧の中から選んだ自分の長所の中から、希望の仕事をする上でメリットになりそうな長所を選んで、その長所を中心に面接でのPRを組み立てていきます。
②長所を示すエピソードを入れる
長所を話すときは、「自分の長所は○○です。」と話すだけでは何とも説得力がありません。面接官に「なるほど、そういう長所を持っているんだな」と思わせるには、必ずその長所を表す具体的なエピソードを話せるように準備をしましょう。具体的なエピソードを盛り込むことで、面接官はあなたがその長所を発揮して自社で活躍するイメージをもってもらうことができます。
転職面接での長所の答え方の例文
◆営業担当の場合の例
「私の長所はポジティブな性格と行動力にあると思っています。現職では担当地域の新規開拓を行っているのですが、店舗の中で顧客への訪問件数は3か月連続1位になりました。やはり、新規開拓の営業はうまくいかないことの方が圧倒的に多いのですが、必ず自分のサービスを必要としてくれる人がいるとポジティブに考えて新規開拓を行っています。」
【転職面接の準備用】長所まとめシート
以下に転職面接で話す長所をまとめるためのシートを掲載しますので面接で話すポイントの整理にぜひご利用ください。
転職面接での短所の答え方とコツ
面接での長所の答え方の準備が出来たら、短所の答え方も準備していきましょう。長所に比べて、短所の方が面接時の回答に困る方が多いのではないでしょうか。これも基本的な対応方法を知っておくことで、面接官にマイナスの印象を与えることなく乗り切ることができます。
①長所にもなりうる短所を答える
人の性格は千差万別で一人一人いろいろな特徴を持っているものですが、そのひとつひとつの性格は必ずしも「良い」「悪い」、「優れている」「劣っている」などと評価ができるものではありません。長所と短所は表裏一体であることが多く、例えば行動力があるという長所がある人は計画性がないといった短所を持っていたりしますし、素直という長所を持っている人は人の意見に流されやすいという短所を持っているものです。
<長所と短所は裏返しになるケースが多い>
長所 | 短所 |
行動力がある | 計画性がない |
素直 | 人に流されやすい |
心配性 | 几帳面 |
このように長所と短所は表裏一体になっていることが多いので、面接で短所をいうときには、「見方によっては長所になる」ものを答えることが有効です。短所を聞かれたときに長所と表裏一体の短所を話すことで、その短所をネガティブに捉えられることなく、「場合によっては長所になるので問題ない。という判断をしてもらえるでしょう。ただし、あまりにも長所とつながりが強すぎるものを話すと「それって短所なの?こちらは短所を聞いているのだけど」と思われたり、「ほかに短所はありますか」ともう一つの回答を要求されたりするので気をつけましょう。
また、短所の回答方法としては長所の裏返しとして「○○すぎる」といった言い方も有効です。「素直」というのは一般的には長所かと思いますが、「素直すぎる」場合には自分の意見がなかったり、人に流されやすい、世間知らずといった短所にもなってきます。しかし、一般的に長所を裏返した「○○すぎる」というのは大きなマイナスイメージを持たれにくいものです。
実践的な例をあげると、長所が責任感があると回答した人が、短所について「仕事を自分でやろうとしすぎる」と回答するような言い回しも面接では非常に使いやすく、面接官の納得感も高いと思います。
②明らかにマイナスとなる短所は言わない
先ほど、長所にもなりうる短所を答えるべき、というお話をしましたが、短所の中には明らかにマイナスでしかない短所もあるので、そういった類の短所を答えないということも大切です。例えば、無口で不愛想にみられる、時間にルーズ、失敗を引きずってしまう、といった短所はほぼ100%の人がマイナスイメージを持つ短所なので、これらを面接で回答してしまうのは致命傷になります。こういった短所を回答してしまった場合、入社後のトラブルのリスクや仕事のパフォーマンスが低そうな印象を面接官に与えてしまうのでやめておきましょう。
③応募した業種・職種に不向きと思われる短所は言わない
募集している求人の仕事内容に直接マイナスとなるような短所にも注意が必要です。例えば、周囲へのサービス精神や臨機応変な対応力が求められる総務担当の募集があった時に、頑固やマイペースという短所を言ってしまうと良くありません。
転職面接での短所の答え方の例文
◆営業担当の場合の例
「私の短所は人前で話すとき少し緊張しやすいところがあるように思っています。ですからプレゼンなどをするときに緊張をしてしまってもスムーズに話ができるようにですね、準備や練習を時間をかけてやるようにしています。」
【転職面接の準備用】短所まとめシート
以下に転職面接で話す短所をまとめるためのシートを掲載しますので面接で話すポイントの整理にぜひご利用ください。
まとめ 転職面接で聞かれる長所短所の答え方の例
転職面接で高い確率で聞かれる長所と短所ですが、事前に準備をしておかなければなかなかうまく回答することはできません。事前に本記事の注意点やポイントをよく確認して話す内容をまとめて、面接に臨んでください。 皆さんの転職面接での良い結果をお祈りしています。