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投資信託は儲かる?初心者でも失敗しない儲ける商品をFPが解説

投資信託は儲かる?初心者でも失敗しない儲ける商品をFPが解説

投資信託は積立NISAなどの個人の投資を促進する税制の導入も追い風になり、日本でもかなり普及が進んできました。2019年現在、投資信託の商品数は約6,000種類、約6兆円の資金が運用されています。(一般社団法人 投資信託協会HPより)

しかしながら、投資信託の中には儲かる可能性がほとんどない、と言っていいほど粗悪な商品もまだまだ多くあり、投資信託で資産を増やすためには正しい知識と商品選択術を身に着ける必要があります。

本記事ではファイナンシャルプランナーの筆者が、証券会社などの金融機関が本当は話してほしくない投資信託のデメリットや、儲かる投資信託の選び方について解説をします。

 

投資信託は儲かる?初心者でも失敗しない儲ける商品をFPが解説

まずは投資信託とはどのような投資商品なのかについて知っておきましょう。

投資信託とは簡単に言うと、投資をしたい人(投資家)が資産運用のプロにお金を預けて、代わりに資産運用をしてもらう仕組みのことを言います。もう少し具体的に仕組みを言えば、投資信託は多数の投資家からお金を集めて一つの大きな資金にして、それを専門の運用機関が株式、債券、不動産などに投資・運用をして、その投資から得られた収益を資金を出してくれた投資家に分配・還元する仕組みです。

 

<投資信託の仕組み>

投資信託は儲かる?初心者でも失敗しない儲ける商品の選び方をFPが解説

投資家は運用によって儲かった利益を受け取る一方で、運用を行う専門家は投資を行って出た利益や投資の元本の一部を手数料として徴集することでビジネスが成立しています。ここで注意が必要なのは、投資信託は運用を専門家に任せるものの必ず儲かるとは限らない、運用がうまくいかなかったときの損失は投資家が被る、ということです。

 

投資信託で投資を行う対象は株、債券、不動産、デリバティブなど多種多様で、投資信託ごとに投資する商品や運用の手法がことなるので、投資信託に投資をしようとする投資家は、自分でどの投資信託に投資するのか選ぶことになります。

 

<ポイント>

・投資信託は、投資家が資金を出して、運用の専門家が代わりに運用をしてくれる仕組み

・投資家は投資信託が儲かった時には利益を受け取れるが、うまくいかなかったときには損失を被る

・投資信託は、商品ごとに投資先や運用方針が多種多様

 

投資信託はいくらからできる?【初心者でも儲かる商品の買い方】

投資信託は先ほども述べた通りで、多数の投資家から少しずつ資金を集めてまとまった大きな金にして、専門家が投資・運用を行う仕組みなので、個々の投資家は非常に小さい金額から投資を行うことができます。投資信託の最低投資金額は、投資信託を販売する証券会社や、投資信託の商品ごとに異なりますが、最近では100円~程度を最低投資金額にしている投資信託が多いようです。

10年ほど前までは最低投資金額を1万円~程度に設定している投資信託が多かったので、ここ10年ほどで投資信託の小口化はますます進んできました。ITやAIなどの進歩・普及によって、投資信託の仕組みをまわすのに掛かるコストが下がってきているのが主な要因になっています。

 

<投資信託はいくらからできる?>

・最低投資金額は、投資信託を販売する証券会社や、投資信託の商品ごとに異なる

・最近は100円程度から投資できる投資信託が多い

 

もし、投資信託の仕組みを使わずに自分だけで資産運用する場合には、投資先によっても異なりますが最低投資金額は、株式なら数万円~、債券なら数十万円~、不動産なら数百万円~、程度になるでしょう。それを考えれば、投資信託は気楽に始めることができる投資初心者にもおすすめの投資商品だということがお分かりいただけると思います。

 

投資信託のメリットデメリット【初心者でも儲かる方法】

投資信託は証券会社や銀行の営業マンが販売する主力商品として、

 

メリットもあればデメリットもありますので、投資商品としての特性をよく理解して投資を行うことが重要です。

 

投資信託のメリット

一人一人の投資家は少ない資金(100円程度)からでも投資ができる

投資信託は、前述の通り非常に少ない金額から投資を行うことができるので、投資家ごとの希望額に応じた規模で、資産運用ができるのがメリットです。

 

分散投資が簡単にできる

投資を行うときによく言われる格言に「卵をひとつのカゴに盛るな」という言葉がありますが、投資では分散投資を行うことがリスク回避として非常に重要です。卵10個を一つのカゴに盛っていてそのカゴを落としたらすべての卵が割れてしまいますが、カゴを2つに卵5個ずつ持っておけばカゴ1つを落としても半分の卵は助かるというわけです。これと同じように投資も一つだけの投資先に全資金を投入するより、複数の投資先に資金を分散して投入することでリスクの低減ができます。

投資信託はほとんどの商品が分散投資を行うものなので、例え自分が100円しか投資信託を購入していなかったとしても分散投資が実現できるということです。これが自分だけで分散投資を行う場合には非常に大きな資金が必要になります。数万円の株式くらいなら自分だけでも分散投資ができるかもしれませんが、最低投資金額が100万円を超える株式やマンションなどを購入する不動産投資では、自分だけで分散投資を実現させるのは難しいでしょう。そういった最低投資金額が大きい商品に投資する場合でも分散投資によるリスク低減効果が得られるのは投資信託の大きなメリットです。

 

個人では手が出しにくい投資対象にも投資できる

世の中には投資商品は山のようにありますが、個人ではなかなか投資がしにくい商品もたくさんあります。例えば、「トヨタ自動車の株を買ってみよう」と思ったとすれば、ネットで情報収集すれば誰でも購入・投資をすることができると思いますが、「アメリカの不動産を買ってみよう」「インドの○○社の株を買ってみよう」といった場合には情報収集も含めてなかなか個人で投資を行うのは難しいと思います。こういった個人では手が届きにくい商品であっても、投資信託では専門家が投資家の代わりに投資を行ってくれるので、外国の株式、外国の不動産、新興国の債券などにも簡単に投資をすることができます。

 

専門の投資家が投資、運用してくれる

投資の知識や経験は人それぞれで、誰もが最初は投資の初心者です。投資信託の場合は、投資家から集めたお金を、投資の専門家が運用してくれる安心感があります。しかし、当然無料でやってくれるわけではなく、その分しっかり手数料を徴収されているので、その点には十分に注意してください。この手数料については詳しくは後述します。

 

投資信託のデメリット

次に投資信託で運用を行うことのデメリットについてです。投資信託の宣伝をするのは証券会社などの金融機関などのため、投資信託のデメリットについてはあまり語られませんが、専門家に運用を代行してもらう投資信託も万能の投資商品ではありません。デメリットについても把握したうえで投資を始めることが大切です。

 

元本保証ではない(運用で損が出た場合、お金を出した投資家が損失を被る)

投資信託で運用して儲かった場合、その利益はお金を預けた投資家が貰うことができますが、反対に投資信託で損が出た場合には、その損失は投資家が負うことになります。投資信託は専門家が運用を行ってくれるからと言って必ずしも儲かるわけではなく(実は儲からない商品もかなり多いです。)、元本を割ることもしばしばありますのでその点は十分に認識しておいてください。

 

手数料が掛かる(買付手数料、管理手数料など)

投資信託には、小口資金からの運用が出来たり、専門家に運用を代行してもらえたりといったメリットがありますが、その分、管理や運用の手数料を徴収されます。この手数料が投資信託の最大のワナで、個人投資家が投資信託で知らず知らずのうちに損失を出す最大の要因になっています。投資信託の手数料については次の章で詳しく書いていきたいと思います。

 

投資信託のコスト【手数料が高いと儲からない、ノーロードを選べ】

投資信託の最大のデメリットであり、投資初心者が投資信託への投資で失敗する要因が手数料・コストです。投資信託は、証券会社が多数の投資家から資金を集める手間や、専門家が投資を代行する手間がかかっているので、その分の手数料を様々な形で徴集されます。逆に言うとこういった手数料を取ることができるので、証券会社などは積極的に投資信託を顧客に販売しようとしているのです。投資信託で掛かる手数料・コストについては、投資信託の商品ごとに異なりますが、一般的な手数料体系は以下のようになっています。

 

買付手数料 → 買うときに掛かる手数料

投資信託を購入するときに係る手数料で、投資信託の買付金額に対して〇%といった割合で掛かるものです。例えば、買付手数料3%の商品に100万円投資した場合、購入した瞬間に元本から3%が差し引かれて97万円になります。今あげた買付手数料3%という水準は高いように思えるかもしれませんが、少し前に証券会社が主力商品として扱っていた商品ではよくあった水準のもので、現在でも決して珍しい手数料水準ではありません。銀行の定期預金が0.0何%という低金利の時代にいきなり3%といった割合の手数料を取られては、投資信託で儲けることなどはっきり言って不可能に近いです。最近は買付手数料の掛からないいわゆる「ノーロード」の投資信託も増えてきているので、投資信託で稼ぐにはこういった手数料で目減りしない投資信託を選ぶ必要があります。

 

売却手数料(信託財産留保額) → 売るときに掛かる手数料

こちらは投資信託を売却して現金に戻すときに掛かる手数料で、売却手数料という名目であったり信託財産留保額といった名目で徴集されるものです。買付手数料と同じく、売却した金額に対して〇%といった割合で徴集されます。最近は、売却手数料(信託財産留保額)が掛からない商品も多くあるので、やはりここでも手数料で元本が目減りしない商品を選ばなければいけません。

 

信託報酬 → 保有期間に応じて掛かる手数料

信託報酬は投資初心者がもっとも取られていることに気づきにくい手数料で、投資信託の運用期間中に徐々に取られていく手数料です。一般的に信託報酬は、投資信託の運用金額に対して年〇%といった割合で徴集されていきます。例えば、信託報酬1%の投資信託を100万円購入して1年間運用し、投資信託自体の運用成績がプラスマイナス0だったとすると、信託報酬1万円が徴収されて元本は99万円になるわけです。信託報酬は具体的にいくらとられているかはよくわからず、投資信託の基準価格の下落という形で現れるのが厄介な点です。

 

 

投資信託はこの3種類の手数料を通じて私たちが預けた資産を目減りさせていきます。そのため、投資信託を買うべきか、どの投資信託を選ぶべきかを考えるときには、この手数料を上回る運用成績が得られるかに注目して判断する必要があります。

 

<投資信託から得られるリターン>

投資信託の運用益 – 投資信託の手数料 = 投資信託から得られるリターン

 

もし買おうと思った投資信託の手数料が高く、投資信託から得られるリターン(投資信託の運用益 – 投資信託の手数料)が定期預金の利率を超えそうもないと思ったのであれば、ノーリスクの定期預金にお金を預けておくべきなのです。この投資信託の手数料は、証券会社がなんとかして隠したい不都合な事実であり、投資初心者が見落とす最大のデメリットなのでよく覚えておいてください。

 

投資信託の投資対象の種類【利回りとリスクは様々】

ここからはたくさんの投資信託の中から自分が投資したい投資信託を選ぶときに、どのような種類があるのかについて解説をしていきます。

投資信託は商品ごとにどのような投資対象に投資をするかが決められています。投資信託を通じて投資できる商品は多種多様で、国内の株式や日本国債などの比較的自分でも手が届きやすい商品から、新興国の株式・海外の不動産などのの個人ではなかなか投資をするのが難しい商品までラインナップされています。投資信託で投資できる代表的な投資対象には以下のようなものがあります。

 

<投資信託で投資できる投資対象の例>

・国内株式

・国内債券

・海外不動産

・海外株式

・海外債券

・国内不動産

・バランス型(上記のものに分散して投資)

 

投資信託の運用方針の種類【アクティブ型、パッシブ型(インデックス型)】

投資信託の投資対象は前述のとおりですが、投資信託はその運用方針によってアクティブ型とパッシブ型(インデックス型)に区分することができます。

 

<投資信託の運用方針による種類>

アクティブ型パッシブ型
成果目標インデックスを上回るパフォーマンスを目指すインデックスと連動したパフォーマンスを目指す
投資判断運用者の裁量によるインデックス構成銘柄に投資
コスト割高割安

 

アクティブ型

アクティブ型の投資信託は、投資信託を運用するファンドマネージャーが自らの知見に基づき投資商品を積極的に売ったり買ったりすることで、インデックスを上回るリターンを求めるタイプの投資信託です。例えば、国内株式に投資をするアクティブ型の投資信託であれば、日経平均株価やTOPIXなどの指標(インデックス)を上回るパフォーマンスを出すために、ファンドマネージャーが銘柄選定やタイミングを見計らった売買を行います。

アクティブ型は、「インデックスを上回るパフォーマンスを目指す」投資信託と聞くと、一見パッシブ型よりも優れているように思いますが、あくまで「インデックスを上回るパフォーマンスを”目指す”」投資信託だということです。”目指している”だけなので実際の運用成果がインデックスを上回るとは限らないので注意が必要です。イメージとしては、経営者が「来期は100億円の売上を”目指します”」と言っているのと、「今期は100億円の売上を出しました」と言っているのは違う、というのをイメージしていただけるとわかりやすいと思います。前者は目指しているだけなので、実際の売上高は90億円になるかもしれませんし、80億円かもしれないということです。

また、アクティブ型の投資信託はファンドマネージャーが銘柄選定や売買タイミングを見計らうための調査費用が掛かるため、投資信託の運用に係るコストが高くなり、結果として投資家が負担する手数料が高くなるというデメリットがあります。

 

パッシブ型(インデックス型)

パッシブ型の投資信託は、決められた運用方針に従ってシステマチックに運用を進めていくタイプの投資信託で、日経平均株価やTOPIXなど特定の指数(インデックス)に連動する運用成果を目指して投資を行います。

パッシブ型(インデックス型)の投資信託は、銘柄の選定や売買のタイミングに人の裁量をはさまずシステマチックに運用が行われるため、投資信託の運用に係るコストが低くなり、結果として投資家が負担する手数料が低くなるというメリットがあります。

 

 

アクティブ型の投資信託は、インデックスを上回る運用成績を目指すという耳障りの良い言葉で多くの投資家をひきつけ続けてきましたが、筆者の私見では投資信託を購入するときには明確にパッシブ型・インデックス型の投資信託にメリットがあると考えています。ここからはなぜ、パッシブ型・インデックス型の投資信託がおすすめなのか、アクティブ型の投資信託はなぜ儲からないのかについてその理由を解説したいと思います。

 

アクティブ型が儲からない理由【手数料が高く失敗しやすい】

筆者はアクティブ型の投資信託は儲からない投資商品としておすすめしていませんが、その理由についていくつか書いておきたいと思います。

 

手数料で資産が目減りする

アクティブ型の投資信託の最大のデメリットは、その手数料の高さにあります。実際の投資信託でアクティブ型とパッシブ型の投資信託の手数料の違いを見てみましょう。

 

<アクティブ型とパッシブ型の手数料の違い>

三菱UFJ国際-J・エクイティ (愛称:K2000)三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
タイプアクティブ型パッシブ型
信託報酬3.41%以内0.154%以内
信託財産留保額0.30%0%
運用方針新しいバリュー投資の観点からわが国の企業の株式を投資対象とし、日経平均株価指数を上回る投資成果を目指します。新しいバリュー投資とは、従来からの割安判断指標であるPER、PBR等に加え、企業の成長ステージに応じた判断指標を使用することで、あらゆる成長ステージから割安銘柄の発掘を可能とし、従来の考え方ではグロース銘柄に分類される銘柄も投資対象に含みます。東証株価指数(TOPIX)(配当込み)と連動する投資成果をめざして運用を行います。

 

こちらは国内株式を投資対象とするアクティブ型の投資信託とパッシブ型の投資信託の比較です。アクティブ型の商品は、信託報酬3.41%、信託財産留保額0.3%が掛かるのに対し、パッシブ型の商品は、信託報酬0.154%、信託財産留保額0%となっています。アクティブ型を選ぶ場合には、この手数料差分以上に銘柄選定や売買タイミングで好成績を上げない限り儲かることはありません。

 

アクティブ運用(頻繁な売買)はゼロサムゲーム

アクティブ型の投資信託は、ファンドマネージャーが銘柄選定や売買のタイミングを見極めることで良い運用成績を上げようとするわけですが、「金融商品の売買の繰り返し」という行為は基本的には儲からないということを知っておいた方が良いでしょう。

金融商品の売買は、常に売り手と買い手がいるので、自分が買いたいと思った時にはその値段で売りたいと思っている人がいて、自分が売りたいと思った時にはその値段で買いたいと思っている人がいるわけです。個々の人ごとに見ると、儲かっている人もいれば儲かっていない人も出てくると思いますが、こうした売買をする人たち全員の儲けをまとめて考えてみると、プラスマイナスゼロのいわゆるゼロサムゲームになっています。更に売買するためには手数料が掛かることを考慮すれば、全体では資産を目減りさせるマイナスサムゲームになってしまいます。(ここで儲かるのは証券会社だけです。)

全体を見れば全員が負けるゲームに参入して自分だけが勝てると思えるのであればアクティブ型投資は良いと思いますが、私なら自分の大切な資産をあえて負け戦に投入したくはありません。

 

顧客である投資家を儲けさせるインセンティブが薄い(利益相反)

アクティブ型の投資信託のもう一つの問題は、投資信託を運用するファンドマネージャーにとってお金の出し手である投資家を儲けさせるメリットがそれほどない、ということです。つまり、ファンドマネージャーが本気になって資産を増やそうとする動機付けがないわけです。

これは日本にある投資信託の手数料体系の多くが「売買手数料+信託報酬」という形になっていることに原因があります。投資信託を販売する証券会社や運用をするファンドマネージャーは、顧客が投資信託の売買をすれば売買手数料を稼ぐことができ、顧客がより多くの資金をより長く預けてくれれば信託報酬を稼ぐことができます。つまり、証券会社やファンドマネージャーは、投資信託の売買をさせることやより多くの資金をより長く預けてもらうためには頑張りますが、運用成績が良くなっても特段彼らの利益にはつながらないので、運用成績を本気で良くするメリットが存在しないのです。もっとも、運用成績が悪い投資信託は誰も買ってくれないので、そういう意味ではある程度の運用成績を出すことは必要ですが。

私の主観としては、これから投資信託の手数料体系にも成果報酬を導入すべきであると思っています。これは例えば、運用がうまく言った場合にはその利益の30%を手数料として支払い、運用がうまくいかなかった場合には手数料は0になるといった形です。こうすることで顧客である投資家と、証券会社・ファンドマネージャーの利害が資産を増やすという1点で一致させることができ、運用成績の向上にも資するのではないかと思っています。

 

儲かるものを見分けるのは困難(誰が運用しているのかわからない)

アクティブ型の投資信託は世の中にたくさんありますが、その中から本当に儲かる商品を見つけるのは本当に困難です。投資信託について調べていけば、運用会社がどこかはすぐにわかりますが、実際の運用をその会社の誰が行っているかはわかりません。

例えば、投資信託Aという商品を、運用会社Bが運用しているとします。この投資信託Aは、運用会社のやり手ベテラン社員のCさんが運用指揮をしているかもしれませんし、半年前から運用指揮を始めた若手社員のDさんが運用指揮をしているかもしれません。ベテランのCさんに運用指揮をしてもらえるのであればメリットがあるかもしれませんが、若手社員のDさんに任せるくらいであれば自分で運用した方が良いかもしれません。

 

過去に運用成績が良かった投資信託が今後も運用成績が良いかはわからない

アクティブ型の投資信託を選ぼうとしたときには、その投資信託の過去の運用成績を参考にして、運用成績が良かった投資信託に投資をしようと思う方が多いと思いますが、はたしてその選択は正しいのでしょうか。

残念ながら、過去に運用成績が良かった投資信託が今後も良い運用成績をだすかどうかは特に相関はありません。また、過去に高パフォーマンスを出したファンドマネージャーが今後もその投資信託の運用を担当するかもわかりません。このように考えると、儲かるアクティブ型の投資信託を探り当てるのはくじ引きのようなものですね。

 

儲かる投資信託と儲からない投資信託【パッシブ型(インデックス型)がおすすめ】

アクティブ型の投資信託が儲からない(可能性が高い)理由についてはここまで述べてきたとおりですが、それでは儲かる(可能性が高い)投資信託はどのように選べば良いのでしょうか。儲かる投資信託を選ぶポイントはいくつかあります。

 

<儲かる投資信託を選ぶポイント>

・手数料などのコストが小さいものを選ぶ

・基準価格の推移を確認する

・信託財産が多いものを選ぶ

・分配金の多寡は、儲かるかどうかとは関係ない

 

これらのポイントについて順に解説していきます。

 

 

手数料などのコストが小さいものを選ぶ

アクティブ型が儲からない理由の一つに手数料を上げましたが、儲かる投資信託を選ぶポイントは徹底して手数料が低い商品を選ぶということです。投資信託の運用成績にはかなりブレがでることはしょうがないのですが、投資信託に掛かるコストは100%の確率でもってあなたの資産を目減りさせます。運用成績についてはどうなるかわからないのでどうしようもありませんが、手数料については事前に自分で低コストのものを選択することができるので、手数料で大切なご自身の資産を目減りさせないようにしましょう。

 

信託財産が多いものを選ぶ

信託財産とはその投資信託にどれだけの金額が集まっているかを示すものです。100人の投資家から100万円ずつ集めている投資信託の信託財産は1億円になるというわけです。

投資信託を選ぶときはできるだけ信託財産が多く集まっている投資信託を選ぶことをおすすめします。投資信託の運用会社は信託財産が集まっていない投資信託より、信託財産が集まっている投資信託に力をいれて運用するため、パフォーマンスが良くなる傾向があります。

また、資産運用というのは金額の多寡によって運用の手間はそれほど大きく変わらないため(200万円を運用するのに、100万円の2倍の手間がかかるということはないはずです。)、信託財産が多く集まっている投資信託の方が手数料が割安になる傾向があります。

 

基準価格の推移を確認する

投資信託には株式投資における株価と同じように、基準価格と呼ばれる価格があります。各投資信託ごとに運用収益が出たり、手数料が差し引かれたりすることで基準価格は上がったり下がったりします。この基準価格が低いときに投資信託を購入し、高いときに売却することで投資家には儲けが出ることになります。投資信託の基準価格の推移を確認して、収益が出そうな投資信託を選ぶのが大切です。

とくにパッシブ型の投信信託を選ぶときは、運用成績がベンチマークとなるインデックスと連動しているかを確認しましょう。手数料の高い投資信託は資産が目減りするため、ベンチマークよりも運用成績がかなり悪いケースがあります。

 

分配金の多寡は、儲かるかどうかとは関係ない

投資信託の中には月ごとや年ごとに分配金が支給されるものがあります。少し前には、毎月分配金がでる投資信託が証券会社の主力商品としてもてはやされている時代があり、「10000円の元本で毎月50円の分配金!」のように高い分配率を売り文句にした商品がたくさんでていました。

しかし、この分配金が出るか出ないか、多く出るかあまり出ないか、は投資信託が儲かっているかどうかとは一切関係がありません。投資信託から出る分配金は、必ずしも運用によって儲かった利益を投資家に分配しているわけでははく、投資家から預かった元本を切り崩して投資家に分配しているケースもあるからです。こうした分配金を多く出す投資信託を購入していた投資家は、毎月たくさんもらえる分配金にはじめは喜んでいるのですが、実はその分配金は自分が払った元本を切り崩して受け取っているだけだということを後で知ってがっかりしたわけですね。更にひどい商品になると運用自体で損失を出しているにもかかわらず、元本を切り崩して分配金をだすので、元本が急速に減っていってしまう、という詐欺のような商品も販売されていたりするので気をつけましょう。

 

投資信託はどこで買うべきか【証券会社、銀行、ネット取引】

ここまで投資信託の種類や、投資信託で儲けるためにはどのような商品を選ぶべきかについて解説してきました。では実際に投資信託を購入する場合にはどこで購入するのが良いのでしょうか。

投資信託を購入したい投資家は、証券会社や銀行を通じて投資信託を購入することができます。また、証券会社や銀行は対面営業の窓口で購入する方法とネットを通じて購入する方法があります。それぞれの購入方法でメリットデメリットがありますので確認しておきましょう。

 

証券会社、銀行の窓口で投資信託を買う

まずは証券会社、銀行の窓口で対面営業によって投資信託を買う場合のメリットデメリットをご紹介します。

 

<メリット>

・自分の知らない商品や市場動向に関する情報、アドバイスが受けられる

・窓口で担当者を通さないと買えない商品がある

 

<デメリット・注意点>

・アドバイス内容が営業目的で、顧客のためになっていないケースがある

・担当者の知識レベルが高くない場合がある

・自分の意向に合わない商品を勧められることがある

・ネット取引と比べると手数料が高い

 

銀行や証券の窓口等で営業マンを通じて投資信託を買う場合、顧客の利益にならないような商品を勧められることがあるというのがこれまで大きなデメリットとしてあり、これが日本で投資が普及しない原因の一つでもありました。これは日本の投資信託が商品の販売時に購入価格の1~3%の手数料を取るという仕組みの商品が主流であったため、金融機関としては投資信託を販売さえすればよく顧客に儲けが出るかどうかが二の次になってしまっていたのです。また、金融機関ではさらに顧客から手数料を取るために、投資信託の乗り換え(保有する投資信託を売却し、新たな投資信託を購入すること。新たな投資信託を購入する際には購入手数料が取られる。)を勧めることが多くこれが顧客本位の営業・アドバイスになっていないと長い間問題になっていました。しかし、最近では金融機関が営業目標を手数料から、保有資産残高に切り替えを進めてきており、今後徐々に顧客本位の営業に変わっていく可能性があります。

 

証券会社、銀行のネット取引で投資信託を買う

次に証券会社や銀行の対面営業ではなく、ネット取引で投資信託を買う場合のメリットデメリットをご紹介します。

 

<メリット>

・窓口での取引に比べ手数料が安い

・投資の意思決定を他人に左右されない

 

<デメリット、注意点>

・投資商品は自分で情報収集をして見極める必要がある

 

ネット取引で投資信託を購入する最大のメリットはその手数料の安さにあります。ここまでにも何度も書いていますが、投資信託における手数料は投資家の投資元本を確実に目減りさせる最大の障害です。この手数料を少しでも減らすためには、販売する証券会社にとっても手間のかからないネット取引を行うことです。

また、ネット取引では自分で情報収集をして、自分で意思決定をして投資信託を選ぶ必要があります。投資初心者の方はご自身の意思決定に自信がもてないかもしれませんが、証券会社などの営業マンからのアドバイスは必ずしも正しくなく、営業マンは証券会社など自社の利益を最優先に考えてセールストークをしているということ知っておいた方が良いでしょう。投資は最終的には自分で勉強して、自分で意思決定を行うしかないのです。

 

儲かるおすすめの投資信託【外国株式・米国株式(S&P500)】

では実際に筆者がおすすめする投資信託をカテゴリごとにいくつかご紹介します。

 

<おすすめの投資信託>

商品名ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
投資対象外国株式外国株式
ベンチマークMSCI コクサイ インデックス(配当込み、円換算ベース)※日本を除く主要先進国の株式S&P500指数(円換算ベース)※米国株式
運用運用方針インデックス型(ベンチマークへの連動を目指す)インデックス型(ベンチマークへの連動を目指す)
買付手数料なしなし
売却手数料なしなし
信託財産留保額なしなし
信託報酬0.1023%以内0.0938%程度
基準価格(円)15,0689801
信託財産(百万円)153,81730,987
分配金なしなし
設定日2013/12/102019/9/26
為替ヘッジなしなし
運用会社ニッセイ・アセットマネジメントSBIアセットマネジメント
取扱会社SBI証券、マネックス証券、岡三オンライン証券、楽天証券、松井証券SBI証券、岡三オンライン証券

 

「ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」は全世界の株式に分散投資するインデックス型の投資信託で、信託報酬は0.1023%以内と非常にコストが低く抑えられています。売買手数料や信託財産留保額も無料です。世界の株価は短期的にはランダムに動きますが、長期的な視線に立ってみれば世界経済の成長とともに株価も上がっていく傾向にありますので、世界経済の成長のメリットを享受することができる商品になっています。

 

「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」は、米国株式の代表的な指標であるS&P500に連動する投資成果を目指す投資信託です。アメリカの株価はこれまで100年近くにわたって右肩上がりの成長を続けてきており、世界最強の国家であるアメリカの経済成長の恩恵を受けることができる商品です。投資元本を目減りさせる手数料も信託報酬0.0938%程度のみで非常に小さい金額になっています。

 

 

続いて、おすすめの投資信託の比較対象として、私がおすすめできない典型的な投資信託もご紹介していようと思います。

<おすすめできない投資信託の例>

商品名新生-アメリカン・ドリーム・ファンド
投資対象外国株式
ベンチマークなし
運用運用方針主として米国の株式に投資しますが、米国以外の企業が発行する米国の証券取引所に上場、または取引所に準ずる市場で取引される株式に投資する場合があります。20~30銘柄程度への集中投資とし、中長期的な収益の獲得をめざします。
買付手数料なし
売却手数料なし
信託財産留保額0.30%
信託報酬2.59%
基準価格(円)10,134
信託財産(百万円)3,707
分配金あり
設定日2007/6/29
為替ヘッジなし
運用会社新生インベストメント・マネジメント
取扱会社SBI証券、楽天証券、松井証券、マネックス証券

 

「新生-アメリカン・ドリーム・ファンド」はアメリカ株式から20~30銘柄を選定して投資を行い、より良い運用成果を出そうと目指す投資信託です。しかしながらこの商品は手数料が高すぎで、信託報酬は2.59%、換金時に係る信託財産留保額は0.30%となっています。アメリカの経済成長度を示すGDP成長率は2018年度の数字で2.9% (前年比)となっていますが、アメリカの経済成長率と同じくらいの割合の手数料を毎年支払わなければいけない投資信託では、どうやっても儲かる気がしません。初心者から手数料を搾取する典型的な儲からない投資信託と言えるでしょう。

 

まとめ 投資信託は儲かる?初心者でも失敗しない儲ける商品をFPが解説

投資信託は積立NISAなどの税制も追い風になり、なかなか投資が広まらなかった日本でも徐々に浸透してきています。しかし、証券会社や運用会社などの販売側にとって都合が良い商品が多く、これまで個人投資家が損をすることもしばしばでした。

投資信託は正しい選択ができれば、分散投資の効果で低リスクで運用益を享受できる商品ですので、これから投資信託を買ってみようという方はぜひ正しい知識を身に着けて、正しい商品選択をしていただければと思います。

 

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