キヤノンの年収【役員版】上場企業の役員報酬・ボーナスって実は…

キヤノンの役員はどれくらいの給料年収をもらっているのでしょうか?役員の年収を知ることで「いつかは自分もそれくらい稼ぐぞ」と考えらえるか、「自分はこんなに頑張っているのに役員よりこんなに年収が低いのか。。」と考えるかは自分次第ですね。

本記事では、企業財務での長いキャリアもあるファイナンシャルプランナーの筆者がキヤノンの役員の年収(役員報酬)についてまとめています。

キヤノンの年収【役員版】上場企業の役員報酬・ボーナスって実は…

キヤノンの役員報酬・年収はいくら?

キヤノンの役員の役職別の年収は以下の通りです。

役職年収合計人数一人当たり平均
取締役9865197
社外取締役48224
監査役52317
社外監査役59415

単位:百万円

キヤノン 有価証券報告書(2018年12月期決算)を元に筆者作成

<年収1億円以上の役員>

年収(役員報酬)が1億円以上の上場会社役員は、有価証券報告書にその報酬の額を開示することとされています。キヤノンの場合、年収1億円以上の役員は5名で、各役員ごとの年収は以下の通りです。

氏名役職年収
御手洗 冨士夫取締役372
真栄田 雅也取締役174
田中 稔三取締役166
本間 利夫取締役139
松本 繁幸取締役135

単位:百万円

キヤノンの役員の年収体系(賞与・ボーナス)

キヤノンの役員の年収はどのような体系になっているのでしょうか。企業の役員になると、従業員のように給与・ボーナスだけでなく、さまざまな体系で給与・賞与や会社の株式などが支給されます。

<役員報酬の体系>

基本報酬・・・役割に応じた職務執行の対価として毎月固定額を支給

賞与・・・各事業年度の業績に連動した額を支給

株式報酬型ストックオプション・・・中長期的な業績向上及び企業価値向上に向けたインセンティブ

※ストックオプションとは、株式会社の役員や従業員に対して付与されるもので、その会社の株式を決められた価格で買う事ができる権利のことを言います。例えば、株式を100円で買うことができるストックオプションを貰った場合、その会社の株価が500円になれば、ストックオプションの権利を行使して株式を100円で買い、その株式を500円で売ることができるので400円の利益を得ることができます。ストックオプションを付与された役員や従業員はその会社の株価が上がれば上がるほどメリットが得られるので、株価が上昇するようにより頑張って仕事をするようになるという仕組みです。

キヤノンの役員報酬と従業員の年収を比較

次にキヤノンの役員と従業員の年収を比較してみましょう。

<役員と従業員の年収を比較>

年収(円)従業員との比率(倍)
役員最高年収372,000,00041.6
取締役 平均197,200,00022.1
社外取締役 平均24,000,0002.7
監査役 平均17,333,3331.9
社外監査役 平均14,750,0001.6
従業員 平均7,787,060

キヤノン 有価証券報告書(2018年12月期決算)を元に筆者作成

キヤノンの役員と従業員の年収を比較してみると、役員で最高額の年収と従業員平均年収との比率は実に41.6倍、取締役と従業員の平均年収の比率でも22.1倍の差があります。この差を見て「いつかは自分もそれくらい稼ぐぞ」と考えらえるか、「自分はこんなに頑張っているのに役員よりこんなに年収が低いのか。。」と考えるかは皆さん次第ですね。

役員の年収、賞与・ボーナスの決め方

役員の年収は、従業員の年収と異なり、その金額を定めるにあたっては様々な規制があります。具体的には役員の年収(役員報酬)は以下の手続きを経て決定されます。

<役員の年収(役員報酬)の決定フロー>

・株主総会で役員報酬の総額を決定する

・取締役会等で個々の役員に対する役員報酬を決定する。

・大企業の場合には報酬委員会と呼ばれる役員報酬制度の設計、見直しを行う機関がある場合も

キヤノンの会社概要

ではここからはキヤノンの会社概要や業績についても触れていきたいと思います。キヤノンは1937年に設立され、主にカメラ、プリンター、半導体露光装置、医療機器などを取り扱っている企業です。

<キヤノンの会社概要>

会社名:キヤノン株式会社

英語表記:Canon Inc.

設立:1937年

本社所在地:東京都大田区

業種:電気機器

連結売上高:3,951,937百万円(2018年12月期)

連結従業員数: 195,056人(2018年12月期)

株式上場:東証第一部、ニューヨーク証券取引所

キヤノンの業績、財務内容

キヤノンの業績、財務内容はどのようになっているのでしょうか。役員の年収は会社の業績と連動する制度設計をしている会社が多いため、業績が上向いていくとそれに伴って役員の年収も上がっていくケースが多いです。

キヤノンの直近3事業年度の業績

キヤノンの直近3事業年度の業績は以下の通りです。

決算期16年12月期17年12月期18年12月期
会計基準米国基準米国基準米国基準
売上高(百万円)3,401,4874,080,0153,951,937
営業利益(百万円)228,866331,479342,952
営業利益率6.7%8.1%8.7%
経常利益(百万円)244,651353,884362,892
経常利益率7.2%8.7%9.2%
当期利益(百万円)150,650241,923252,755
利益率4.4%5.9%6.4%
総資産5,138,5295,198,2914,899,465
自己資本2,783,1292,870,6302,827,602
自己資本比率54.2%55.2%57.7%

キヤノン 有価証券報告書(2018年12月期決算)を元に筆者作成

キヤノンの事業別の業績と事業内容

キヤノンのような大企業は様々な事業を行っているため、会社全体の業績を見るだけでなく事業別の業績を見ることで、どの事業が稼ぎ頭か、どの事業が足手まといになっているかを知ることができます。

キヤノンでは以下の4つのセグメントで事業を展開しています。

・オフィスビジネスユニット

・イメージングシステムビジネスユニット

・メディカルシステムビジネスユニット

・産業機器その他ビジネスユニット

セグメントごとの売上高構成比は以下のようになっています。

<キヤノンのセグメント別売上高構成比>

キヤノンのセグメント別売上高構成比

それではここからは、各セグメントごとの事業内容、業績について見ていきましょう。

オフィスビジネスユニットの事業内容と業績

<主要製品・サービス>

オフィス向け複合機、レーザー複合機、レーザープリンター、デジタル連帳プリンター、デジタルカットシートプリンター、ワイドフォーマットプリンター、ドキュメントソリューション

<主要会社>

キヤノンプレシジョン㈱、キヤノン化成㈱、キヤノン電子㈱、キヤノンファインテックニスカ㈱、長浜キヤノン㈱、大分キヤノンマテリアル㈱、キヤノンマーケティングジャパン㈱、キヤノンシステムアンドサポート㈱、キヤノンITソリューションズ㈱、Canon Virginia, Inc.、Canon U.S.A., Inc,、Canon Canada, Inc.、Canon Solutions America Inc.、Canon Financial Services, Inc.、Canon Bretagne S.A.S.、Oce-Technologies B.V.、Oce Printings Systems G.m.b.H.&Co. KG、Canon Europa N.V.、Canon Europa Ltd.、Canon Ru LLC、Canon (UK) Ltd.、Canon Deutschland GmbH、Canon (schweiz) AG、Canon Netherland N.V.、Canon France S.A.S.、Canon Middle East FZ-LLC、Canon Italia S.p.A、Canon Reserch Centre France S.A.S.、佳能大連事務機有限公司、佳能(蘇州)有限公司、佳能(中山)事務機有限公司、Canon Vietnam Co., Ltd.、Canon Prachinburi (Thailand) Ltd.、Canon Business Machines (Philippines), Inc.、Canon (China) Co., Ltd.、Canon Hongkong Co., Ltd.、Canon Singapore Pte.Ltd.、Canon India Pvt. Ltd、Canon Australia Pty. Ltd.、Canon Information Systems Reserch Australia Pty. Ltd. 他

<業績情報>

決算期17年12月期18年12月期
売上高1,802,5421,804,002
営業利益189,261220,804
当期利益率10.5%12.2%
従業員数(人)103,38095,052
売上高構成比44.2%45.6%
従業員数構成比52.3%48.7%
一人当たり売上高17.419.0
一人当たり営業利益1.82.3

単位:百万円

イメージングシステムビジネスユニットの事業内容と業績

<主要製品・サービス>

レンズ交式デジタ.ルカメラ、コンパクトデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルシネマカメラ、交換レンズ、コンパクトフォトプリンター、インクジェットプリンター、大判インクジェットプリンター、業務用フォトプリンター、イメージスキャナー、マルチメディアプロジェクター、放送機器、電卓

<主要会社>

福島キヤノン㈱、キヤノン・コンポーネンツ㈱、キヤノンファインテックニスカ㈱、大分キヤノンマテリアル㈱、大分キヤノン㈱、長崎キヤノン㈱、宮崎キヤノン㈱、キヤノンマーケティングジャパン㈱、Canon Virginia, Inc.、Canon U.S.A., Inc,、Canon Canada, Inc.、Canon Europa N.V.、Canon Europa Ltd.、Canon Ru LLC、Canon (UK) Ltd.、Canon Deutschland GmbH、Canon (schweiz) AG、Canon Netherland N.V.、Canon France S.A.S.、Canon Middle East FZ-LLC、Canon Italia S.p.A、Canon Reserch Centre France S.A.S.、佳能珠海有限公司、台湾佳能股份有限公司、Canon Vietnam Co., Ltd.、Canon Hi-Tech (Thailand) Ltd.、Canon Opt (Malaysia) Sdn. Bhd.、Canon (China) Co., Ltd.、Canon Hongkong Co., Ltd.、Canon Singapore Pte.Ltd.、Canon India Pvt. Ltd、Canon Australia Pty. Ltd.、Canon Information Systems Reserch Australia Pty. Ltd. 他

<業績情報>

決算期17年12月期18年12月期
売上高1,135,5841,007,365
営業利益173,525116,955
当期利益率15.3%11.6%
従業員数(人)55,90953,049
売上高構成比27.8%25.5%
従業員数構成比28.3%27.2%
一人当たり売上高20.319.0
一人当たり営業利益3.12.2

単位:百万円

メディカルシステムビジネスユニットの事業内容と業績

<主要製品・サービス>

デジタルラジオグラフィ、X線診断装置、CT装置、MRI装置、超音波診断装置、検体検査装置、眼科機器

<主要会社>

キヤノンメディカルシステムズ㈱、キヤノン電子管デバイス㈱、キヤノン・コンポーネンツ㈱、キヤノンマーケティングジャパン㈱、キヤノンメディカルファイナンス㈱、Canon U.S.A., Inc,、Canon Canada, Inc.、Canon Medical Systems USA, Inc.、Canon Europa N.V.、Canon Europa Ltd.、Canon Ru LLC、Canon (UK) Ltd.、Canon Deutschland GmbH、Canon (schweiz) AG、Canon Netherland N.V.、Canon France S.A.S.、Canon Middle East FZ-LLC、Canon Italia S.p.A、Canon Medical Systems Europe B.V.、Canon Medical Systems Manufacturing Asia Sdn. Bhd.、Canon (China) Co., Ltd.、Canon Hongkong Co., Ltd.、Canon Singapore Pte.Ltd.、Canon India Pvt. Ltd、Canon Australia Pty. Ltd. 他

<業績情報>

決算期17年12月期18年12月期
売上高434,985437,305
営業利益21,94128,839
当期利益率5.0%6.6%
従業員数(人)10,85111,759
売上高構成比10.7%11.1%
従業員数構成比5.5%6.0%
一人当たり売上高40.137.2
一人当たり営業利益2.02.5

単位:百万円

産業機器その他ビジネスユニットの事業内容と業績

<主要製品・サービス>

半導体露光装置、FPD露光装置、真空薄膜形成装置、有機ELディスプレイ製造装置、ダイボンダー、マイクロモーター、ネットワークカメラ、ハンディターミナル、ドキュメントスキャナー

<主要会社>

キヤノンプレシジョン㈱、キヤノントッキ㈱、キヤノン・コンポーネンツ㈱、キヤノンセミコンダクターエクィップメント㈱、キヤノン電子㈱、キヤノンアネルバ㈱、キヤノンマシナリー㈱、キヤノンマーケティングジャパン㈱、Canon U.S.A., Inc,、Canon Canada, Inc.、Axis AB、Axis Communications AB、Canon Europa N.V.、Canon Europa Ltd.、Canon Ru LLC、Canon (UK) Ltd.、Canon Deutschland GmbH、Canon (schweiz) AG、Canon Netherland N.V.、Canon France S.A.S.、Canon Middle East FZ-LLC、Canon Italia S.p.A、Milestone Systems A/S、Canon Reserch Centre France S.A.S.、Canon (China) Co., Ltd.、Canon Hongkong Co., Ltd.、Canon Singapore Pte.Ltd.、Canon India Pvt. Ltd、Canon Australia Pty. Ltd.、Canon Information Systems Reserch Australia Pty. Ltd. 他

<業績情報>

決算期17年12月期18年12月期
売上高706,904703,265
営業利益40,72865,546
当期利益率5.8%9.3%
従業員数(人)18,47626,763
売上高構成比17.3%17.8%
従業員数構成比9.3%13.7%
一人当たり売上高38.326.3
一人当たり営業利益2.22.4

単位:百万円

キヤノンの歴史と沿革

1933年 東京麻布六本木で精機光学研究所として発足

1947年 キヤノンカメラ株式会社に商号変更

1955年 ニューヨーク支店開設

1969年 キヤノン株式会社に商号変更

1975年 レーザープリンターの開発に成功

2015年 Axis ABの株式を取得

2016年 東芝メディカルシステムズ(現キヤノンメディカルシステムズ)の株式を取得

まとめ(キヤノンの年収【役員版】)

キヤノンの役員の年収は思っていたより高かったでしょうか、低かったでしょうか。日本の大企業で働いているサラリーマンはたくさんいますが、その中で役員まで上り詰めるのは宝くじにあたるような確率です。

今の時代は大企業であってもリストラが当たり前の時代なので、自社での出世を目指しつつも、他社への転職による年収アップを狙ったり、副業を育てたりなど複数の道を考えながらキャリアを積み立てていくのが正解と言えそうですね。

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